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「やる気」は誘い出す
やる気にならない…。
どうしてもその気にならない。
例えば、〆切が近づいているのに
そろそろ取り掛からなければ間に合わないのに
一向にやる気にならない。
といったことがありますが
そんな時、皆さんはどうしていますか?
放っておいても、やる気は出てきません。
こんな時は、脳のしくみからみて「だまして誘い出す」
これが一番効果的なんだそうです。
脳はだまされやすい
脳には「馴化(じゅんか)」という性質が備わっています。
これは新しい環境に適応するために備わった「生き延びの戦略」。
この仕組みをうまいこと使って、脳を飼い馴らすのがいいんですって。
例えば、初めて目にするものや、初めて体験することなど「初めて」のものに心ときめくことがありますが、ところが、どんなに魅力的に思えても、次第に飽きてきますよね。まさに「馴化」が起こった証拠。
つまり、最初は魅力を感じて楽しかったことが、マンネリになって、つまらなく感じるようになるのです。
そこで、続けることをやめてしまえば、いわゆる三日坊主になります。
ところが、脳は面倒くさいことも、マンネリ化させる仕組みがあるのです。
続けていくと脳が馴れてくる
「継続は力なり」といいますが、確かに大成した人の話を聞くと、努力を重ねてきた結果だということをよく耳にします。
辛抱強い人なんだなあと感心しますが、脳のメカニズムからみると、だまされやすい脳の性質を見事に活かして、面倒くさいことをマンネリ化させているといえるのです。
私たちの日々の暮らしを思い返してみると、同じように脳をだまして、見事にマンネリ化させていることを見つけることが出来ますよね。
朝起きたら顔を洗う
お化粧をする
ひげを剃る
歯を磨く
手を洗う
お風呂に入る…などなど。
同じことのくり返しを、飽きずに続けているのは、”面倒くさい”という感覚を麻痺させているからなんです。
その域に到達させるには、ただ「続ける」こと。
なので、ポイントは「いかに続けやすくさせるか」にあるのです。
脳を誘い出す
それには、脳の性質を使って、以下のことを試してみてください。
①新しい刺激を取り入れる
習慣化させたい事柄があった場合、そろそろ新鮮さが失われてきたぞと思ったら、「いつも通り」の過程の中に、ハッとする刺激を取り入れてみるのです。
例えば、〆切が迫っているのに、資料作成が一向にはかどらない時には、まずデザインから入ってみるとか。イラストを探してみたり、カラフルにしたり、面白いフォントを探してみるんです。そうやって遊んでいるうちに、スイッチが入ってきます。私はよくこの方法を使います。パワポのデザインをいじって、可愛いフォントを探すうちにワクワクしてくるんです。
②場所を変える、環境を変える
煮詰まってしまった時などは、無理に続けないで、環境を変えてみます。
喫茶店に行くでもいいし、図書館に行くでもいいです。
家の中であれば、ダイニングテーブルを机にするとか、ベランダに椅子を置いてみるというのもいいです。
このポイントは、一旦違う動作をすることにあります。
見る景色、からだの姿勢など、固定したものを変えることで、やる気スイッチが入りやすくなるんです。
③適度にご褒美を考える
ご褒美も大切です。
大きなご褒美は、最後に取っておきます。
私の場合、試験が終わったら北海道旅行に行こう!というご褒美を設定することで、2ヶ月間の受験勉強を乗り切りました。
小さなご褒美は、1日の終わりに持ってくるのが効果的です。
今日のミッションを終えたらハーゲンダッツのアイスクリームを食べよう!とか、ドラッグストアでお気に入りのボディソープを買おう!とか。
お客様用のティーカップでお茶を入れて飲むでもいいんです。
④夢を描く
そして、もう一つは、夢想するのです。
こうなったら、こうして、こうなるんだ!と次々と夢を描くのです。
私の場合は、夜寝る前にYouTubeでジャズをかけ、枕の下にラベンダーの香りのポプリを忍ばせ、未来についてひたすら夢想していました。
10年後、20年後…死ぬまでプランを考えるのです。
時には、子どもたちを巻き込んで、夢物語に付き合わせました。笑
続かないことを責めない
いかがだったでしょう。
脳を上手にだまして、負担を感じさせずに続ければいいのです。
飽きっぽいのは、辛抱が足りないからだ、と思わないでください。
なぜなら、一人残らず誰もが「飽きっぽい脳」を持っているからです。
子どもには、ストイックになること強いないでください。
努力を楽しめるように誘うんです。
ぜひお試しくださいね。
鶯千恭子(おうち きょうこ)