ソフトクリームとジェラート
アイスクリームは乳脂肪分の違いによって3種類に分類されています。
ではソフトクリームとジェラートはどの分類に属するのでしょうか。
アイスクリームと比べて見ていきましょう。
⚫︎ソフトクリームとは
まず、アイスクリームは製造後、柔らかいクリーム状のまま容器に詰め、-30℃以下の冷凍庫で急速冷凍されます。
保管時は-25〜30℃、販売時に-18℃の温度で売られてきます。
それに比べソフトクリームの温度は-5〜-7℃。
アイスクリームとの大きな違いは温度の違いです。
簡単にいうとソフトクリームは出来立てのアイスクリームともいえます。
常に-5〜-7℃の状態を保つようにソフトクリームマシーンで適正量の空気を含みながら攪拌され冷却されます。
また、アイスクリームと同じように牛乳や乳製品を主原料とし、ソフトクリームも乳脂肪分の含有量により「アイスクリーム」、「アイスミルク」、「ラクトアイス」の3つに分類されます。
そして甘さの感じ方も少し変わります。
たまにアイスが溶けかかった状態で食べた際に
いつもより甘く感じたことはありませんか。
甘さは、温度が高い方が感じやすく、低い方が感じにくくなっています。
アイスクリームは-18℃の状態でちょうどいい甘さに、ソフトクリームは-5〜-7℃の状態でちょうどいい甘さになるように配合されているのです。
⚫︎ジェラートとは
ジェラートはイタリア発祥のスイーツです。
(アイスクリームはアメリカ、アイクリーム、アイスミルク、ラクトアイスは日本発祥と言われています。)
一般的なアイスクリームに比べ、乳製品以外にも果汁や果肉をふんだんに使用しているため、濃厚な風味でありながら乳脂肪は5%前後です。
アイスクリーム分類でいうと乳脂肪分3.0%以上のアイスミルクに属します。(アイスの種類の記事参照)
乳脂肪分8%のアイスクリームに比べ、割とあっさりとしています。
また、空気の含有量も違ってきます。
一般的なアイスクリームのオーバーランは60〜100%。つまり、1Lの材料に対して完成時には1.6L〜2L分に仕上がります。
それに比べジェラートのオーバーランは20〜40%とアイスクリームに比べ空気が入る割合が低く、ねっとりと少し重みを感じる食感に仕上がります。
※オーバーランとは…
生クリームに対してどれだけ空気を抱え込んでいるか比率で表す事を「オーバーラン」と言います。
例えば、体積100mlの液状の生クリームを泡立てた時、全体の体積が倍の200mlになったオーバーラン100%といえます。
つまり、生クリーム100に対して、空気も100抱え込んでいるという意味です。
(生クリームのオーバーラン記事参照)
※bitesjapansquadの投稿:kanade_mt