卵白の起泡性 ④
⚫︎卵白の泡立ちを安定させる素材
卵白の気泡の安定に「砂糖」は重要な役割を果たしてくれます。
砂糖は気泡の周囲にある水に溶け込み、粘度を高めてくれるため、
気泡が安定するのです。
そのため、砂糖を加えたメレンゲはきめ細かくしっかりしています。
ただし、砂糖を最初から全量加えてしまうと、卵白の粘度が上がりすぎて泡立ちにくく重たいメレンゲができてしまいます。
よくレシピに、卵白を泡立てる際は数回に分けて入れましょう、という表現があるのはこのためです。
逆に砂糖が入っていないメレンゲは、
最初はかなり泡立ちが良く軽くい状態になりますが、かなり不安定なメレンゲ出来上がります。
もちろん砂糖を加えるタイミングを調節し、
作りたいお菓子の用途によりメレンゲの状態変えることも重要です。
もう一つの素材として、「レモン汁」も卵白の起泡性を助けてくれる性質があります。
卵白に含まれているタンパク質は
本来はアルカリ性食品ですが、酸を加える事で中性付近に調節してくれ、泡立ちが良くなるのです。
ただし、酸を加えすぎると気泡が粗くなってしまうので注意が必要です。
⚫︎まとめ
いかがでしたでしょうか。
実は、素材とは少し違うのですが、
「銅製のボウル」を使うと上質のメレンゲができると言われています。
これは、卵白に含まれるオボトランスフェリン
という気泡の安定性に関係するタンパク質が、銅イオンと結合することにより、気泡の構造が安定化するのです。
※bitesjapansquadの投稿:kanade_mt