【ロス】朝ドラ『虎に翼』でたどり着いた“生きづらさ”の正体
『虎に翼』終わりましたね~~~終わってしまった。
私の朝ドラ歴は『半分、青い』からで(『ひよっこ』も『カーネーション』も『あまちゃん』も見てないと言うと驚かれます)、合間合間見れていない作品もあるのですが、『虎に翼』が朝ドラ史上ものすごく画期的な作品だったということはめちゃくちゃ分かります。
朝ドラといえば、やっぱり「青春!」「キラキラ!」「困難を乗り越えて一人前に!」みたいな、それこそ今放送されてる『おむすび』みたいな雰囲気がスタンダードですよね。
それを『虎に翼』はぐわっと覆した。家事をしながら、朝ごはんを食べながら流し見するのでは追いつけない内容。ちゃんと見ようとしない、汲み取ろうとしない視聴者のことは容赦なく振り落としていくスピード感。本当に圧巻でした。メッセージの量、伝わってくる物事の密度の濃さが時にはSNSを混乱させたこともありましたが、間違いなく素敵な朝ドラ作品だったと思います。
『虎に翼』が始まったばかりの頃、私はこんな考察記事を書いておりました。
この記事で私は、生きづらさの解決策は「100年先を見据えて明日を生きること」と記しています。最終回で寅子が言っていたように、雨垂れになってでも100年先のために今できることをしていくしかないのではといった内容です。
でも、はて?
その生きづらさの原因は一体何なんだろう。
生きづらさの感じ方や大小、種類は人それぞれだと思います。はっきり原因が分かっている人もいれば、何となく「生きづらいな」と感じている人、これまで生きづらさを感じたことがないとい人もいるかもしれません。
でも『虎に翼』を見て分かったことは、私たちが感じている“生きづらさ”の原因は、大半が“社会”にあるということです。社会そのものがまだ未熟で、寅子が生きた時代から100年経っても変わっていない制度や仕組みがたくさんあるからです。
これまで何度も生きやすくなるハウツーを試してきました。転職、引越し、朝散歩、SNS断ち、サプリ、日記…でも正直全てが気休めで、効果は持続しません。すぐに生きづらさの波がやって来てしまいます。
長らく、その原因は自分の性格や自堕落さに原因があると思っていました。でも違う。法を学び、社会に真っ向から反抗する寅子たちを半年間見届けたことで、私は「個人では解決できない生きづらさもある」と気づくことができました。この事実にすごくホッとしたんです。
そもそもこの社会は「生きづらい」がベースのハードモードで、それを少しでも生きやすくするために私たちは人生をかけて道を開拓しています。
発達途上の社会をどうにか変えたいともがいてるのだから、そこに「辛さ」は付き物です。途中で力尽きてしまったり、疲れて長い長い休養を取らなければならない人もいるでしょう。
それでも何とか力を振り絞って、今できる最大限の「生きやすさ」を追求してみたい。すぐには生きやすくならなくても、未来を担う人たちのためにと行動できる強さを持っていたい。
私たちの人生がいつか実を結んで、みんなが心から「生きていて幸せ」と感じられるそんな100年後になるように。