垣谷美雨【姑の遺品整理は、迷惑です】読書感想文
「実家じまい」という言葉がある事は知らなかったが、心のどこかにずっとある事だった。
両親が必死で働いて建ててくれた実家。
小さい頃から持ち家がなく、母親がどうしても欲しかったのが持ち家だったらしい。その話を聞いたのが私が実家を出て10年以上経ってからだった。
その実家をいつか処分しなければならないんだよなと思うと切ない気持ちになります。
偶然芸能人の「実家じまい」ネット記事を目にして初めて知ったのが、いかに空き家となった実家を処分することが大変か。また、空き家を維持するのに莫大な費用が掛かる事。実家がある自分にも他人事ではないな。
そんな時に本屋で目にした【姑の遺品整理は、迷惑です】の中で描かれている「実家じまい」の大変さや、生前の姑に関する様々な生活風景が、自分の母親と重なって感じられた。
実家を出てから20年以上が経って母親と会うのも年に数回。
たぶん、今の母親の事なんか何にも知らないに等しいんだろうな。
この小説のように、遺品整理と一緒に知らなかった母親の姿が知れるのかな。
今はまだ元気な両親だけど確実にその時は必ず来るのだから、考えなければならない「実家じまい」。
そんな時に実家の母親から桃が届いた。
めちゃくちゃ美味しかった。
久しぶりに実家に帰ろうかな。両親が元気なうちに色々な話を聞いておこうかな。
実際に会うとあんまり話できないんだよな・・・