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なんとなくで生きてきたけど、このままじゃいけない。「離島に行く」と考えた時点で、めちゃくちゃ大きな第一歩。
「なんとなくで生きてきたけど、このままじゃいけないと思いました。」
社会人2年目、ビストロの店員として働く横内さん。現状維持への強い不安を胸に、価値観を吸収しに大人の島留学への参画を決意。来島して2週間、大人の島留学を通してどんな感情を抱いたのでしょうか。
島根県の離島、隠岐島前地域で大人の島留学に参画している
1月生の「今」にフォーカスした「私たちの足跡」。
彼らはどんなきっかけで島を知り、
今、どんな想いを抱えて島にいるのでしょうか?
1月期生一人ひとりが歩んでいる物語、そしてその足跡をお届けします。
R6年度、大人の島留学1月期生として海士町に来島。
海士町観光協会で働いている横内ひなたさんにお話を伺います。
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取材当時24歳 東京都出身
なんとなくで生きてきた毎日。どうして島留学への参画を決めたのか
大学では心理学を専攻していました。
みんな大学行ってるなら行った方がいいか、、という何となくの理由で大学には通っていました。
勉強!というより、ひたすらサークルで遊んで、音楽が好きだったので、軽音とジャズをして。
サークルとライブハウスとバイトの往復で毎日が楽しかったです。でも楽しいだけで、本当になんとなく毎日を送ってました。起きて笑って寝る。みたいな。
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働いていたビストロにそのまま就職し、2年間社員をしていました。
いつも通り働いていたんですけど、上司が話してくれた言葉がすごく印象に残っていて。
「25歳にはもう価値観ってほぼ決まってしまっているよね。現状維持もいいけど、他人の価値観を沢山知っておかないと、挫折を経験していなかったとしても何かしらの若い時のツケが回ってきてしまう。」
本当なのかは分からないけど、その言葉を思い出すと、なんとなくで生きてきたけど、このままじゃいけないと考えるようになったんです。
私は今24歳。いろんな人の価値観を知ったり、何かしら変えないと後々苦労してしまうのかな、、、
上司の言葉を思い出すと、現状維持への強い不安と焦りでいっぱいになるんです。
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このままじゃダメだ。
これから年を重ねるにつれて、何か問題が起こった時に、解決できる自分の基盤、土台を作っておきたい。そう思うようになりました。
でも、何から始めたらいいんだろう。
現状を変えたいけど、何から始めたらいいかわからない。そう思っていた時に、大人の島留学の広告がInstagramに流れてきました。
広告を見た瞬間「これだ。」と直感が働きました。たくさんの人に出会えるし、何かしら価値観を吸収できる気がする。現状維持だけは嫌だ。
そう思い、ほぼ直感で大人の島留学への参画を決めました。私の直感は、結構当たるので!笑
悩んでいる時間に「行きたい」「行きたくない」と考えが揺れ動いてしまうから、1度行きたいと思ったのなら行ったほうがいいと思ったんです。
期間も3か月間ならちょうどいいかなとも思いました。
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そもそも島に行くことも、シェアハウスも初めてだったから、誰がいるかもわからないし、大人の島留学のInstagramを見ていたらみんなが楽しそうで。自分がそこに混じれるのかなって不安はあったけど、行ってから考えよう。嫌になったら帰ってくればいい。そう思って大人の島留学に行くことを決めました。
不安のほうが強かった来島
正直に話すと、3日目くらいまでは帰りたかったんです。
新しい環境には、なかなかな慣れなくて。人と関わる事が苦手だったのもあって、勢いで来たはいいけど、不安のほうが強かったんです。
そんな中で1月期生の友達と、研修の休み時間に隠岐神社に行ったんです。
天気が不安定で、その日は大雪でした。
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雪の隠岐神社もすごくよかったんですけど、たまたま私たちが参拝した瞬間に雪が止んで、晴れたんですよ!私たち歓迎されてる?!って思いましたね。とっても感動しました。
別の日、私が働いている観光協会の先輩たちが海士町を案内してくれました。東京にいるときには味わえない感動でいっぱいになりました。あまりにも綺麗で、本当に楽しくて。
私が帰りたかったのって海士町を知らなかっただけなんだってことに気づいたんです。帰らなくてよかった。
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人と話すことが苦手だったけど、周りのみんなが本当にいい人だから、いろんな人の価値観を、自分から知りたいと思うようになりました。
シェアメイトからの「明るくなったね」
来島数日は正直不安もあったけど、今は楽しいでしかないですね。
毎日発見や気づきに感化されて、心が洗われます。やっぱり当たり前に東京とは環境が違うけど、生活の質がこんなにも変わるとは思ってもいなかったです。
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夜、星が綺麗でずっと見上げちゃうし、通勤時間は当たり前に音楽を聴いてたけどけど、それもなくなりました。あとLINEやSNSを全然見なくなりましたね。普段の生活とのギャップにいい意味で驚いているし、見るもの全部楽しいです。
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シェアハウスに帰ることが、今の楽しみになっています。島に来る前は、仕事が終わったらすぐに寝て、すぐ朝が来て、休みの日なんて何もしていなかったですね。
島にきて、今はお仕事が終わったら、シェアハウスのみんなに会いたくて仕方ないです。休みの日もみんなでなにするか考えるのが楽しいですね。本当に島にきてアウトドアになりました。
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灯台まで連れて行ってくれました
シェアハウスのみんながアイデアマンで、唐突に「シャボン玉がしたい!」「手作りカルタがしたい!」と言い出したかと思ったら、本当に実行しちゃうから驚きました。笑
楽しい仲間に囲まれて、楽しく生活ができています。
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私は島留学に来る前までは人と関わるのが好きじゃないと思っていました。人見知りしちゃうし、人と話すと緊張もしちゃうし、疲れちゃう。できるなら一人でぼーっとゆっくりしていたい。
でも島留学にきて、性格が変わったと思います。
シェアメイトから「明るくなったね」「最近ゲラになったね」と言ってもらえるようになりました。シェアハウスのみんなが面白すぎてほっぺが筋肉痛になるし、常に笑いが止まりません。
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海士町の窓口として感じた、心境の変化、海士町の良さ
東京でビストロで働いていたのもそうですし、飲食に興味があったので、もともとは民宿で働く予定でした。でも民宿が閑散期だったこともあり、たくさんの人と関われる海士町の観光協会で働くことにしました。観光案内やレンタサイクル、カーの貸し出し、あとど(ホテル)のチェックインのお仕事をしています。
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たくさんのお仕事をさせていただいていますが、特に海士町の魅力を伝えるためにSNSの運用を頑張っています。
お気に入りは隠岐神社の投稿です。初めてで模索しながら作ったのですが、たくさんの人に褒めてもらえて嬉しかったです。
投稿は実際に足を運んで、いいと思ったものをアップするようにしています。
私は、自分に向いている仕事がわからず、「飲食しかできない」と思っていました。なので海士町でも、お仕事は飲食を考えていたし、それ以外となった時、私にできるかなって不安だったんです。でも観光協会で働いてみて、私自身がいろんなことに興味が沸くことに気づいて、いろんなことをやってみたい!と意欲的に思うようになったし、島留学に行ったからこそ気づけた価値観だったと思います。
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隠岐神社に行ったり、地域の人やシェアメイトと関わったり、海士町を知れば知るほど大好きになるし、自分がこんなにもいいと思ったのだから、この良さをいろんな人に知ってもらいたいと思うようになりました。
今は海士町の良さを知ってもらいたい一心で、一個人としてではなく、海士町の窓口として海士町の良さを島外の人に伝えたいと思っています。
来島して2週間、島留学に行ったからこそ気づけた価値観
東京にいるときは、人と話すとき「私なんて」と自分に余裕なんて持てずに否定から入っていました。でも今は周りにいる仲間のおかげでそう思わないようになりました。
周りにみんなが本当にやさしくて自分が何かを言っても否定してくる人がいないんです。自己肯定感がほんとに上がりました。
あとは人のいい所を見つけられるようになりました。ありえないくらい、みんな毎日褒めてくれるから、私もみんなのこと褒めまくりたいですね笑
「あなたが世界一素敵!!」
って。
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あとは、中学の頃からずっと上下関係が厳しい環境で生きてきたから、上下関係や年齢に敏感だったけど、今は知識とか経験とかを豊富に持ってる人に凄く惹かれるようになったし、尊敬するようになりました。
1月期生や観光協会の仲間、沢山の価値観を知ったからこそ、そう思ったかもしれません。年齢ってあんまり関係ないんですね。
大人の島留学を通して、いろんな人と話して、東京で生活していたら得られなかっただろう価値観をたくさん吸収することができていて、毎日が楽しいし、これからの残りもたくさん学びたいと思っています。
これから島留学に来る人、来島を迷っている人に向けて
「離島に行く」と考えた時点で、人生においてめちゃくちゃ大きな第一歩だと思います。
その1歩からもう1歩だけ歩みを進めてここまで来て欲しい。
是非、来ようと思ったことにフォーカスを当ててみて欲しいです。
ただこの島はめちゃくちゃ楽しいぞ!何がとは言わないけど!楽しさは人それぞれなので!笑
海士町観光協会として、海士町の良さを叩き込みます。悩んでいる人の何かが、海士町への気持ちが、自分の存在で少しでも変わってくれたら嬉しいし、そういうお仕事をさせてもらってます。
海士町の、菱浦港窓口で是非待っています。
あとがき
計画的に、慎重に生きることは大切だけど、時には勢いのまま、思い切って新しい世界に飛び込むのも、若さゆえだし、大胆でかっこいいと思います。
私も島留学を通して様々な価値観のアップデートができていてとても毎日が刺激的です。
楽しそうに話してくれた横内さんの姿に、私もとても元気になりました。
(R6年度1月期島留学生:増田)
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