島に帰ってきて、自分と島をみつめる。自信をもって次の半年も行ってきます!
今回お話を伺ったのは、
2022年の4月から9月まで隠岐國学習センターで働いていた、山下弥桜(やましたみお)さん。
山下さんは西ノ島町出身で、大学進学を機に島を出ていましたが、
今回島体験生として島に帰ってきました。
そんな山下さんが半年間で見た島の姿、また自分自身の姿とは、
山下さんの島前での半年間をお届けします。
一度島に帰ろう
西ノ島で生まれ育って、地域に貢献したいという気持ちがあって、
いつか島に帰りたいって思っていました。
でも大学で島の外に出て、島の外で暮らしていくうちに、本当に島にかえりたいのかなって揺らぐ部分があって、、、
一度島に帰って、自分の想いを確かめたい、一度外に出た視点で島をみたいと思って、島に帰ってくることを決めました。
島前高校生時代、授業がきっかけで将来地域に貢献したいと思うようになりました。大学へ進学し、地域に貢献することの中でも特に教育を通して地域に貢献することに関心を持つようになりました。
教育で地域に帰りたい・地域が好きという人が増えたら、地域が盛り上がるんじゃないかと思って。
地域視点での教育を体感できるのは学習センターかなって思って、今回の島体験で学習センターで働くことに決めました。
「小中高生が共に学び合う体験」
学習センターではスタッフとして高校生に勉強を教えたり、会話を通して高校生活のサポートをしていました。
学習センターで働く中で印象に残っているのが、
夏休み期間に小学生と高校生の学びの場をつくるイベントを企画・運営したことです。
昨年度の2月から3月の間、海士町の小学校でインターンをしていたのですが、その経験を活かせること、また、4月より魅力化構想の1つ「小中高生が共に学び合う体験」という構想を担当するようになったこと、
これらのことが重なり、小学生と高校生の学びの場を作ることになったんです。
島の中で家や学校以外に勉強できる場所が少ないのは、小学生にとっても保護者さんにとっても夏休み中の課題で、、
家でゲームをするよりも、普段関わる機会が少ない高校生と交流できる場所として学習センター開放ができないかなって思って、企画をすすめていきました。
このイベントをすすめる中で、海士の小学校とも連携しました。
実際に町内二つの小学校へ行き、先生方にも相談に乗ってもらったり、
2,3月で小学校に勤務していたので、その経験がいかせたなと思います。
学習センターには誰でも使える交流スペースがあるけれど、ずっと地域の人から「高校生のための学習センター」という声を聞いてたりして、学習センターの在り方に自分自身も課題を感じている部分がありました。
でもこのイベントが終わって、小学生も学習センターに来てくれるようになって、うれしかったし、自分がやってきたことの成果も感じました。
今回のイベントは第1弾ということもあって、海士の小学生を対象に行ったのですが、これからは西ノ島の小学生を対象にしたりと、どんどん広がっていけばいいなと思っています。
小学生が学習センターに来たりして学習センターが地域に開かれていくことで、学習センターに色々な世代の人がいるようになって、
地域の人も、高校生も関わる人の幅が増えるようになると思うんです。
それで、お互いの視点が増えていけばいいなって思っています。
「教育で、地域が好きな子が育つといいなって思っていたけれど…」
地域を好きな子が育つといいなっていうのが教育に興味を持ったきっかけで、学習センターで働くことを決めたけれど、実際に働いて、高校生や小学生と関わる中でその意識が変わっていきました。
学習センターで、高校生や小学生と関わっていたけれど、実際には地域を好きになってほしいなと思いながら、高校生や小学生と接することはほとんどなくて…
結局彼らと接するときに思っていたのは、
いきいき生きるための選択ができる人間になったらいいなみたいなことで、
学習のサポートをするときも自分で計画立てさせるとか、考える機会をあたえるとかそういうところを意識していました。
自分自身も結構島に帰らなきゃっていう思いがあったけど、ときにはそれが自分の将来を考えるときや自分が何か選択するときの縛りにもなってしまうから…
島に貢献しようとか、島に帰ろうとか思うことって、たったひとつの大切なことではなくて、たくさんの大切なことがあるなかでのひとつの大切なことなんだなって思うようになって。
自由に選択できる中で、島で暮らしたり、働いたりすることを選んだらいいし、別に選ばなくても大丈夫だし。
いろいろな機会を与えて、彼らがいきいき生きるための選択ができる人間になることが、教育の役目なのかもなって思うようになりました。
自信をもって次の半年へ
こうやって、高校生までの学生という立場ではなくて、働く人という立場で島に戻ってきて、今の自分にとって、島は働く場所というよりかは帰ってくる場所だなって思いました。
もちろんいつか戻ってきて島で働くという選択は自分の中にあるけれど、今はすぐにそうしようとは思わなくて。
前までは教員免許も取っているし、島に帰って先生になるのかなとも思っていました。
でも今回、こっちに帰ってきて、色々な選択肢があるんだなって思うようになりました。島で暮らす中で、島の中の人とも外から来る人とも話す機会がたくさんあって、誇りを持って働く人たちに出会って、、、
働くことが楽しそうだなって思うようにもなりました。
働くことに対する悪いイメージはなくなって、気楽になりました。
この半年間、島前地域という懐かしい環境の中でチャレンジできて、たくさんの気づきがありました。
島体験生という立場で、久しぶりに島に帰ってきて、最初は、こんな何もなかったっけって思っていました。
でも、島で暮らして、働くうちに、すごく楽しそうに暮らしている人たちの存在を目にして、家族とゆっくり時間を過ごして、
島に安心できる場所はあるなって、
やっぱり、自分にとって島はホームだなって思います。
10月からはもう一度島を出て、留学に行くのですが、自信をもって次の留学というステップを踏めるなって思ってます!
自信をもって次の半年も行ってきます!
どうぜんに帰って、暮らすこと・働くこと
昨日も地元の子とはなしてたんだけど、
島内で生まれ育った子はとくに、この年齢で島に帰るってどうなの?って気になってる人は多いと思います。
でも帰る=ずっと住むみたいなイメージがあって、帰ってくることのハードルが高くなっていると思うんです。
島に帰りたいとは思うけど、島に帰っちゃったら、成長止まっちゃうんじゃないかなって思ってる人もいるんじゃないですかね…。
でもそんなわけじゃないんだよって。
もっと気楽に帰れる機会があるんだよって伝えたいな。
この大人の島留学・島体験の制度を使って帰ってこいって、無理に勧めたいわけじゃないけど、こんな制度があって、そんなに身構えずにふらっと帰れる環境が実はあるよっていうのを知ってほしいなって思ってます。
あとがき
懐かしい島に帰ってくると、
新しい出会いがあって、
新しい気づきがある。
あなたを応援してくれる人がたくさんいるこの島で
自分と島を見つめてみてはいかがですか。
\一度帰ってみたらいいじゃない!/
(インタビュー:田中・古藤 / 文:古藤 )
▼山下さんが利用した、<島移住制度>はこちら!
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最後までお読みいただきありがとうございました!
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