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私選2023年オススメ百合漫画
・はじめに
「自分で見つけるのめんどくさいから、手っ取り早くオススメ教えて!」というニーズみたいなものはけっこうあるので、そういう要望に合わせようという記事です。
…といっても、こういったものはどうしても個人の独断と偏見によってしまうので、開き直って独断と偏見を強い基準として選びました。便宜上「オススメ」と銘打ちましたが、実際の中身は「私が楽しめた百合漫画」です。
ちなみに、2024年以降にこういった記事を作成するつもりは特にありません。「2023年」と表記したほうが親切仕様かなあと思って年を指定しているだけです。
なお、選定基準として、筆者が主に2023年の1月から11月あたりまでに読んだもの中心という、非常にだらしのない基準を用いておりますので、初出年月日にはそこまで大してこだわっておりません。その点はご容赦ください。
そもそも、漫画の年ごとのオススメというのは何気に作りにくいものであり、例えば『百合SMでふたりの気持ちはつながりますか?』という漫画は高評価作品ではあるものの、連載期間が若干長くなってきており、「今年のオススメ漫画」というくくりとなると入れにくくなっていたりします。ですので、ある程度の区切りの良さがその年にあったかどうかも選定基準となっていたりします。
2023年に私が読んだ漫画で「これ、百合ホラーやってて面白いやん」と思った『黒衣の女』という作品があったりしますが、これなんて1970年代前半と思われる漫画であり、さすがにそこまで古い作品を2023年の枠に入れるわけにはいかんということで、そういうのもまた除外しております。
前置きは以上です。では、本題。
『愛に囚われて』
2023年ナンバー1と言えばやっぱりこれ。元々中国で連載されていた完結済みの百合漫画で、日本語版は2023年スタートです。ピッコマ独占配信みたいな上に、宣伝もあんまりやっていないっぽいので、日本での知名度は低いです。
導入展開が爆速な上に、「アイドルに溺愛される」というキャッチーなコンセプトも見事です。短所は、どうがんばって見ても日本が舞台の漫画ではないのに、名前を日本名にして日本と言い張っている部分。
『入味 この娘と食卓を囲む日から』
KADOKAWAの中国支社(?)によグルメ百合漫画。中国の漫画ではあるのですが、日本では発売されている紙の本が中国では販売されないという謎。
きっちりとした料理表現や理解度の高い同性愛表象など、良い部分がとても多かったのですが、ものすごく中途半端なところで連載が終了してしまい、これには中国のネットユーザーも困惑顔。微博(中国の大手SNS)で原作担当の人のアカウントを見るとそこまで百合に興味のない方っぽいので、これぐらいでいいのかなと思ったような気がしなくもありません。
『さよならフラワーペタル』
配信メインのマイナーな会社から出てる青年漫画。完結済み。読み終わったら百合漫画だったんですけど、「そうそう~ノンケの子ってそうだよね~」という納得感がものすごく出ていて、そういう面で読者を振り落とす暴力がすごいです。
作中のBL描写とかも合わせると、どちらかと言えば女子に向けた漫画であるように思うのですが、それを青年漫画として売るには厳しかったかなとは思います。
『保健室のあの女』
本日よりガレット17号の扉絵紹介を行いたいと思います!今回も全デザインchipcodesign(@chipcodesign)さんに素敵に仕上げて頂いています!【ガレット№17扉絵紹介①】新連載開始の寄田みゆき先生(@yorimiyu)「保健室のあの女」巻頭カラーです!タイトルがとっても印象的ですね。期待大で~す🙌 pic.twitter.com/IpAqfnBZu2
— ガレット公式 (@galetteweb) February 14, 2021
これは2021年に『ガレット』という同人の枠で販売されている百合漫画誌で連載開始された漫画なのですが、正直申しますと、最初はピンと来ませんでした。ただ、読んでいく内にだんだんと、ちょっと不思議な感じのする教職員同士の百合漫画として面白みを感じられるようになってきました。同じく『ガレット』で連載された『ピリアーとエロスのあいだ』も、私は最初にピンと来ないところから追々ハマっていったので、そういう作品傾向なのかもしれません。
2023年12月現在で連載は10回目と、商業漫画と比べるとペースはかなり遅いです。単話売りもされていますが、『ガレット』で読んだほうが低コストかなと思います。
『芍薬と牡丹』
16ページ、投稿作。これを入れるのは作品規模の問題としておかしいだろうという話なのですが、最初に「独断と偏見です」と宣言したからいいやということで入れました。ただ単に個人的なツボだっただけです。
・本筋が百合ではない枠
『初×婚』。サブキャラクターで女子同士のカップルがいて、扱いが妙に良いです。連載中の漫画であり、最終的にどう扱っていくのか未だによくわからないので部分的には保留して見ておりますが、とりあえず2023年12月初め時点では悪く感じておりません。特に同性愛者として描いているわけではないようですが、同性カップル像としては愛らしく描いていて大変好感でした。単行本では12巻、13巻参照。11巻以前だと基本的には登場しません。
『抱かないあなたと抱かれたいわたし』。超絶ドロドロ主婦漫画。果たしてこれを本当に百合と呼んでいいのだろうか、否、絶対に何人も許さないだろう…といった感じ。主人公を含めた登場人物の半分以上に読者からのヘイトがたまるという怪作。2023年に完結予定みたいなコメントがあったような気がするのですが、作者の方の体調不良により長い休載に入ってしまいました。ご回復をお祈りしております。
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