
アニメ版『アクロトリップ』辛め感想と、りぼんのアニメ化について
もうないと思ったよ、『りぼん』の漫画がテレビアニメ化
探してみると、最後が2009年~2010年放送の『夢色パティシエール』になるっぽいのですが、そもそも『夢色パティシエール』は元々タイアップ系の漫画らしくて、純粋に『りぼん』の漫画のテレビアニメ化というのはどれだけ古い話になってしまうのやらであります。
で、上記のあたりの原作コミックはかなり売れたそうなのですが(伝聞)、テレビ番組の「おはスタ」で間借りするように放送されたショートアニメぐらいしか作られることはありませんでした。
🍂#りぼん 12月号発売中🍁
— りぼん編集部 (@ribon_comic) November 8, 2022
꙳✧コミックス累計1000万部突破!꙳✧#村田真優 先生
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SNSに「初恋同士」と投稿された
界と知らない女子のツーショット📸
その投稿は校内でも話題沸騰!
羽花も目にしてしまったけれど!?💦
先月号を試しよみ🔽https://t.co/39gzqxONDy pic.twitter.com/9sBq13u34c
「ハニレモ」なんて2022年11月に「1,000万部突破!」と言ってたのに、テレビアニメは2025年開始という腰の重さ…! もはやアニメ業界が手を付けたくなくて避けてるの、丸出しです。
一体どうして『りぼん』の漫画はアニメ化されなくなったのでしょうか。これはかなり前に「子どもがテレビを見なくなって視聴率が取れなくなった」といったような噂話をどっかで見たことがありますが、実際のところはよくわかりません。メインターゲット層が自由に使えるお金をあまり持っていないという事情があるといえばあるのでしょう。
2024年の11月に『りぼん』の人気連載である『初×婚』が大人向けのくじをやっていましたが、こういう例は現状でかなりの異例です。
『アクロトリップ』のアニメ化も異例に包まれていた
🌟お知らせ🌟
— 佐和田米🍙アニメ配信中🍙特装版出てます (@sawatayone) December 1, 2021
最終回まであと12回。
アクロトリップ58話が掲載されているりぼん1月号好評発売中です。奈仁賀市に近寄る影、ぜひあなたの目で見届けて。 pic.twitter.com/ePlTEu30g3
『アクロトリップ』
— 佐和田米🍙アニメ配信中🍙特装版出てます (@sawatayone) November 30, 2022
🌟テレビアニメ化🌟
地図子やクロマが動く!
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コミックス最終5巻も発売決定です
続報をお待ちください📢 pic.twitter.com/woLqqB3UiI
『アクロトリップ』のアニメ化が発表された時、『りぼん』の読者は誰もが驚いたでしょう。何故なら、『アクロトリップ』は1年前に連載終了が予告され、最終回と同時にアニメ化が発表されたのです。しかも、『アクロトリップ』は『りぼん』内でトップクラスの人気という扱いでもなく、けっこうな期間で中堅人気ぐらいの扱いだったのです。
アニメのお話は最終回の決定を発表した後にいただき、かなりビックリしました。アニメにしようとしてくださった方、その制作に関わる全ての方々に感謝です。重ね重ねありがとうございます! pic.twitter.com/6BMruGkGzR
— 佐和田米🍙アニメ配信中🍙特装版出てます (@sawatayone) December 2, 2022
作者の人自身も連載終了発表後に来た話ということを明かしており、これを不思議に思うなというのは無理がある話です。
#りぼん 5月号🎀#佐和田米 先生描く転落系おしごとコメディ #アクロトリップ もなまら人気連載中‼️
— りぼん編集部 (@ribon_comic) April 19, 2018
意外なところから大反響⁉️でコミックス発売も決定‼️
4月25日(水)発売‼️ 超絶イケメンなクロマ総帥が目印だよ★☀︎☁︎ pic.twitter.com/W9rhr7l7u0
古いところを探すと「意外なところから大反響」などと書いてあり、この意外なところがどこの話なのか私にはよくわからないのですが、少なくとも連載序盤はかなり好調だったことが伺えます。

2019年の終わりには「アニメ化にあたって条件はございません!担当編集までお気軽にTEL!!」とまで書いてありました。
ただ、『アクロトリップ』初代編集の金岡氏は過剰な表現を選んではアオリに入れる傾向のある人なので、あんまり本気にすべきではないような気もします。
#りぼん 6月号🎀
— りぼん編集部 (@ribon_comic) May 24, 2018
コミックス1巻がどえらい人気(^O^)!!!#佐和田米 先生の #アクロトリップ 絶好調★
今月号ではクロマの上司が視察にやってくる⁉️
お楽しみに!!! pic.twitter.com/PTLorCDFGO
「なんらかの受賞を担当確信」って何なのでしょうか。
そんなこんなで、『アクロトリップ』アニメ化
原作は基本1話につき8ページで1話完結という、非常に短い漫画です。おそらくアニメはショート番組になるのではないかと私は思いました。しかし、実際には30分枠でテレビ放送1クールという大台で、原作からして売る商品が少ないのに、一体どれだけ作画を犠牲にしてしまうのかと戦慄してしまいました。
#アクロトリップ 最終回
— Voil (@Voil_info) December 18, 2024
第12話「悪路ミーツガール」
この後放送開始!
イラストは
キャラクターデザイン/総作画監督の
川村敏江さんです🍓 pic.twitter.com/c9CHyKmhRY
特に引っかかるのが、アニメ版の瞳の描き方です。キャラデザの人の描き下ろしを見ると、原作を踏襲しているのがわかるのですが、アニメ本編では描き込みの作業量が追いつかないのか中途半端に簡略化してしまい、何か変な瞳になってしまいました。

アニメ11話の自転車で登場するシーンにしても、原作の「おわりだあ~」の画を無くし省エネしてしまったので、この箇所は原作から印象が大分離れてしまうでしょう。
中小企業診断士、相川様より開店祝いをいただきました!
— Voil (@Voil_info) November 1, 2022
ありがとうございます😭 pic.twitter.com/1dMCz6YdD6
製作を担当した「Voil」という会社はまだ新しく規模もそこそこなようで、アニメの仕上がりもそりゃこれぐらいになるだろうなあという感じです。
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— TVアニメ『アクロトリップ』公式 (@acrotrip_anime) December 19, 2024
#アクロトリップ 第12話
ご視聴ありがとうございました
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AT-Xにて最終回 第12話を
ご覧いただきありがとうございました✨
これで放送は終了となりますが、
引き続き本作をよろしくお願いします!https://t.co/NTjL6tMjmF pic.twitter.com/yVMvhoyWh2
どうも「Voil」にとっては『アクロトリップ』が初めての新規事業立ち上げみたいな扱いになっているのか、「引き続き本作をよろしくお願いします!」という言葉と共に放送は締められています。
全体的に微妙な原作改変やアニメオリジナル
SNSでアニメの感想を見てたら、第11話でベリーブロッサムがダンテを男性だと思ってるんじゃないかという感想がいくつかあって、「へえーあれだけの情報だけでそれを思いつくなんてすごいなあ」と私は素直に感心してしまったのですが、そもそもそこのあたりはアニメ版で採用されていない原作部分だとより強調されていました。

(りぼん 2019年6月号掲載分)
まあ、このあたりの設定は連載後半になると消えたネタになってはいるのですが。

(りぼん 2021年1月号掲載分)
そもそもアニメ版は複数エピソードを無理に1話分の話として合成させるために、季節感のあるものすべてを排除しているのが感心できません。原作では大雪だった描写がアニメ11話では寒空の雨になっておりました。
🌟おしらせ🌟
— 佐和田米🍙アニメ配信中🍙特装版出てます (@sawatayone) July 2, 2021
りぼん8月号発売中です🌻アクロトリップ掲載されてます!プールに行けないマシロウの叫び🐾地図子の魔法でなんとかしよう🍭な8ページ!読〜んでね🎀 pic.twitter.com/1ayGA4q3Lf
これでは、もし仮に奇跡が起きて2期があったとしても、マシロウが「お父さんは心配症」化して乃苺佳寿を追いかけて行こうする回が、「友達とプールなんていかにも夏だからダメダメ!」となってしまい、アニメ化できないではないですか。
そういったわけで、アニメ版は原作の扱い方に疑問が生じるところがけっこうありました。何より、原作が1話8ページ完結で戦っていた漫画なので、それをつなぎ合わせて1話にしてしまうテンポの悪さが実に否めません。

アニメ版最終話は「何かよくわからんけどオールメンバーで草津温泉行って楽しむだけで帰ってきた」という感じになってましたが、アニオリでかなり肉付けしたにもかかわらず、上記の大溝芭隆の「ぬけがけ」という意味深セリフは入っていませんでした。おそらく、この部分を入れておけば、クリフハンガー形式の最終回として視聴者の納得感も出せた可能性があった気もするのですが、どうしてああいう形にしたのか、ちと理解しかねます。
🚓英雄くん巡査🫡#アクロトリップ pic.twitter.com/LJubpZF66o
— 佐和田米🍙アニメ配信中🍙特装版出てます (@sawatayone) May 22, 2024
今日2/20は乃苺佳寿のいとこ、明比英雄(あけびヒロ)の誕生日です。いい笑顔ですね pic.twitter.com/0GvBj37yGs
— 佐和田米🍙アニメ配信中🍙特装版出てます (@sawatayone) February 20, 2020
不満どうこう以前に、アニメ版『アクロトリップ』はよくわからない部分がいろいろあり、原作第22話で初登場の英雄くんが出てきません。また、原作ではちょくちょく出てくる上にキャラとしても使いやすい余湖正宗が主要キャラクター扱いではなく、なおかつ授業のシーンでは別の先生らしき人が数学を教えていたりと、かなり謎でした。特に余湖正宗というキャラクターの扱いに関しては、製作の統括が上手くいかなかったような気がしてなりません。代わりにモブ女子のセリフを無理に増やしたのもよくわかりません。
グダグダ書いたけど、楽しんだし嬉しかったアニメ版『アクロトリップ』
そんな感じでグダグダブチブチ書いてしまいましたが、リピートするぐらいには楽しんだのは事実です。

特に、このシーン、もう涙が流れそうでした。まさか、テレビアニメで「原作 集英社 りぼんマスコットコミックス刊」とか、見られる日が来るとは思わないじゃないですか、普通。
その上、間髪入れずに、りぼん大本命のハニレモが1月にやってくるじゃないですか。というか、ハニレモが放送終わったら、次のアニメ化があるとは思えませんわ…。もう実写はイヤだ…。
TVアニメ #アクロトリップ
— Voil (@Voil_info) December 19, 2024
最終話までご視聴いただき
ありがとうございました🍓
見逃してしまった方
これから見たいという方は
各種配信サイトでチェックしてみてくださいね✨
これからもアクロトリップを
よろしくお願いします…!
イラストは、監督:小竹歩さんです🐻 pic.twitter.com/gH4JDkXnLr
アニメ版の公式アカウントは最後にアニメ版未登場の原作キャラを描いたりして、考えていることがよくわからなかったりするのですが、とりあえず本作は良い思い出になりました。
※本記事では引用画像において「佐和田米:著『アクロトリップ』」の表記を便宜上省いています。