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#恋をするということ
*自然な流れ
麻美と呼ばれたときのことを繰り返し思い出す
いつの間にか顔がにやけてくる
仕事が手につかない、こんな感覚久しぶりだった
Nのほうをちらりと見上げると
部下の誰かと話しているか
電話で身振り手振りで話しているかの
大抵はどちらかだった
けれどそれ以外の時は
そう、そうじゃない時は
いつも私を見てた
Nとの関係が
ただの部下と上司でなくなるのは
そう遠くはないと思った
*エロティシズムな指
わたしは正直ラブホテルというものが苦手だ
男女のまぐわいの目的だけで設計されたその場所は合理的な場所なのかもしれないけれど
どうも好きになれなかった
ただ、今のこの時間から泊まるといっても
予約しているわけでもないのだから
きっとそうなんだろうと思った
だから
「Sまで」と
Nがタクシーの運転手にホテルの名前を伝えたとき驚きとほっとした
それと同時に
この人はどれだけ遊びなれているのか
そん