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不束者のお願い。
たかが仕事。精魂込めて仕事で結果を出したって、手放しで歓喜するのは会社のほうで、労働者は「金一封」と「雀の涙の昇給」でお茶を濁されるだけ。会社はアタシを生涯にわたって喜ばせてくれはくれない。
アタシはオイシイところを搾り取られた出涸らしのお茶にはなりたかない。アタシはアタシ。オイシイところはアタシが自分取り、アタシ満足の道を行く。
されど仕事。最善を尽くしたって結果を出せないこともあるのに、ましてや手を抜いてしまったら、社会での存在意義はぷしゅうと風船から空気が抜けるみたいに萎んでいく。
アタシの本音がアタシの中で、たかがとされどをせめぎ合わせている。
アタシはコンビニにも行くし、チョコザップも利用する。つまり社会のお世話になっている。誰かがお膳立てしてくれた社会の一皿一皿を、据え膳されていただいていく。きれいに平らげていく。時に文句も出るけれど、なんだかんだ言っても今の社会はアタシにとって居心地がいいんだわぁ。
これからも居心地のいい社会であってほしいから、社会の一員として、アタシはみんなに恥じない仕事をする。適当にやってしまったら、誰かが不快になってしまうし、不利益を被ってしまう。なにより巡り巡ってアタシに返ってくる。
アタシもきちんと仕事するから、みんなもしっかりやってよね。
結局アタシは社会に踊らされているんだわぁ。ふわりふわりと社会の顔色うかがってぽっかり空に浮かぶ浮浪雲。
浮浪ていても、浮かんでいられることが幸せなのよ。社会は地球。地球がなくなってしまったら、雲さえいなくなっちゃうよ。社会がなくなったら、アタシもいなくなっちゃうよ。地球は社会。存在し続ける限り回り続ける、踊り踊らされ続ける。
「私と仕事とどっちが大事?」って訊かれるみたいに、たかがとされどとどっちが大事? そんなことを繰り返し考えてきた。でももう、ゆるがせにされたと勘違いした彼女に迫られてるみたいに狼狽えるようなことはしない。まじめにやるからさ、だからこの社会でよろしくね。会社を辞めても社会には貢献していくからさ。
不束者だけど、これからもよろしくお願いしまっす。
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