もう夏は終わりだっチューのに、ここにきてやっと妖怪の登場かよ。ちと遅すぎやしないかい? なんチューの、もっとこう早いうちに舞台にあげてくれなくっチャー、出番が減っチャーうじゃねぇの。
出番が減るっチューことは、ギャラがその分減っちゃうってことだ。これぽっちの収入じゃ冬は越せねーぜ。正月だってやってきやしねえ。
ま、悪く思うな。これも越冬のため。来年もオイラに登場してもらいてぇだろ? な、そうだろう?
で、ちょろっと失敬させてもらったわけよ。悪く思うな。
(タ・タ・タ・タ・タタターー逃げ足早し)
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今年の猛暑はモノノケ以上に恐ろしかったからねえ。「出るぞ! 出るぞ!」で第7波も出ちゃったし。出番がなかったのも致し方ないわけよ。
来年の夏はじっくり君たちに恐怖を堪能させてもらいたいものだねえ。
なんつったって、平和がいちばん。物騒なものは全部引っ込めていただいて、ゾッと冷たく、ホッとあたたかく。
おいっ、こらっ、話はまだ終わっちゃいない。あ、逃げちゃった、ねずみ男。
「じゃあ、またなぁぁぁぁぁ……」ねずみ男
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