貧困国の視点から見る新型コロナウイルス
4月の記事だがWSJが重要な視点を与えてくれた。記事のタイトルは「新型コロナとの戦い、他の疫病対応を後回しに 〜ポリオやはしかのワクチン接種停止、貧困国での流行懸念高める〜」だ。欧米諸国など先進国を中心に報じられているので、あたかも新型コロナウイルスがこういった国々ばかりで猛威を奮っていると錯覚してしまっていた。そうだった・・・そんなことはない・・・
貧困国にとってはone of themだが・・・
貧困国は記事にあるポリオや麻疹だけでなく、HIVウイルスやデング熱など、先進国ではおそらく流行しないが致死性の高い疾病に常に悩まされている。そこに新型コロナウイルスが加わっただけで、彼らにとっては複数ある疾病のone of themにすぎない。ところが、「ソーシャルディスタンス」の制約から、保健局が従来レベルでワクチン摂取対応を実施することが難しくなってしまっているのだ。こうなってしまうと、全体的に疾病流行の懸念が高まってしまうのでは?と思ってしまう。
貧困国におけるto doの優先順位付はとても難しい
公衆衛生、教育、インフラ整備、というように貧困国におけるto doは多い上に生活に直結してくるものばかり。ただ時間は有限で、割かれる人的リソースも有限なので、優先順位を付けねばならない。どのような基準で以てこれを断行していくのか(並びに重み付けはどうするか)、今の私には解が無い。
参照:ウォール・ストリート・ジャーナル