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何かを好きでいることは生きていく原動力だ

好きな人の笑顔がみたい。好きな人に幸せな生活を送ってほしい。たとえ振り向かれなくても。私がそうしたいのだから。

私はある作家のファンである。本を買い、雑誌を買い、増刷がかかったら買う。それだけでバイト代の大半が消える。毎月本が発売されるわけではないのに、どこにお金を使うのか。
書評・解説・帯である。その作家の名前が書いてあるものは全て持っていたいのだ。他にもその作家と仲が良い作家の本を買ったりしている。

単純にその作家の文体やテーマが好きなのもあるが、もう1つお金を使いたい理由がある。それが冒頭に書いた「好きな人に幸せな生活を送ってほしい」だ。私がその作家の本を買ったら作家にお金が入る。それで美味しいものを食べてもらいたい。友達の作家の本を買ってその方にお金が入ったら、好きな作家と一緒にランチに行くかもしれない。私はその資金源になりたい。

このお金を使いたい欲はいったい何だろうか。

愛だ。私はこの漫画を読んで確信した。外から見たらもしかしたら「浪費」に見えるかもしれないが、まぎれもなく愛である。「浪費」という単語を見るとちょっとだけ悪いイメージがあるかもしれない。でも、自分がそのことを望んでいるのなら周りから何か言われても気にする必要はないのだ。

なにより あなたに出会えた こんな幸せが 他にあるだろうか…

これは5話のラストシーンである。「会えるわけでもないのになんでお金を使うの?」とよく聞かれるが、それの答えがこのセリフに全部つまっている。別に会えなくてもいい。認知されなくてもいい。出会えたことが幸せで、その幸せの表現の仕方がお金を使うことだっただけだ。

この好きを表現するためにはお金が必要だ。お金を作る。お金を作るために働く。働くために生きる。好きは生きる原動力そのものだ。

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