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誰かのための働いてくれる人がいる
去る10/21土曜日の早朝、二か月の三女を抱っこしながら、4歳と3歳の娘とお話ししながらTVから流れてきたニュースです。
思わずTV画面右上のQRコードを読み込みスマホ版の情報を保存させつつ、その放送内容に心が釘付けになりました。
根本さんを長年悩ませていたのが、国内では100人に1人とされる「先天性心疾患」です。
これは、赤ちゃんのときに心臓や周りの血管に穴などが見つかる病気で、多くは手術が必要になります。
問題だったのは、穴などを塞ぐために手術で使われる医療用の「パッチ」でした。
子どもたちの多くは、成長すると、パッチを取り替えるために再び手術を受けなければならないのです。
心疾患を患う子は成長に合わせて、あの苦しい手術を何度か受けないといけない。どうしても親としての視点になってしまいます。
今、僕の腕の中にいる三女も先天性の心疾患である総動脈幹遺残症を患い、産まれて二日目に一回目の手術を受けました。家族が手術室に入っていくその瞬間を僕なりに描写した文章が見当たりました。
それから生後二日目に手術室に向かう茉利衣を見送ったとき、僕ら夫婦は気丈に振る舞ったつもりだったけど本当はどうしようもなく不安な気持ちだった。頭で分かっていても気持ちは嘘はつけなかった。あの気持ちも忘れられないし、忘れたくない。よく頑張って戻ってきてくれたね、ありがとう、茉利衣ちゃん
そして、一歳になるか体重が10kgに達した辺りで娘は二回目のラステリ手術を受けることが既に決まっています。
このラステリ手術の目的は大きく二つあります。
人口の血管を用いて心臓の形を正常に戻す。
両心室を隔てる壁を設置する。(中隔欠損)
このニュースにある技術が二つ目の目的に合致するような期待を感じます。
心臓を開けて中にある穴を塞ぐには、いったん心臓の動きを止める必要があるため、手術では、心臓の代わりとなる「人工心肺装置」が使われます。
男の子の心臓を止める瞬間、手術室に緊張が走りました。
お医者様としてもやはりそのリスクの大きさがあるのでしょう。それでも僕ら家族を安心させるために振る舞って下さった娘の先生方を思い出さずにはいれません。感謝がつきません。
根本教授
「手術は心臓を停止して行うので負担が大きく、子どもたちのことを考えると、再手術はなんとか避けたい。原因がパッチの素材にあるなら、サイエンスの力でなんとかすべきなんじゃないかと、若い頃からずっと思っていました」
こんな想いのお医者様がいてくれたんですね。子供の立場に寄り添ってくれる。
そしてこの製品を開発するために尽力された会社が福井県にあるのです。
10社以上に断られる中で、唯一、話を聞きたいと返事をくれた会社が、福井県にありました。従業員90人の、創業80年になる老舗の繊維メーカーです。
編み物の技術を使って伸縮性の高いニットの生地を作り、スポーツウエアやインナーなどを生産しています。
高木社長
「初めての挑戦じゃないですか。実現できるか心配だし、本当に大丈夫か不安はありました。でも、会社としての付加価値を高めて生き残るには、難しいことにもトライしなければならないと思っていて、ちょうどそれがメディカルの仕事だったということです。衣料から医療へ。20年後、30年後にも会社が伸びるような仕事に挑戦したいと、経営者として決断しました」
やっぱり民間である以上、自分たちの稼ぎで守りたい者を守るのが理なので、すぐお金になるのか分からないことに投資するっていうリスクをとってくれたことへの感謝です。会社の経営者の立場は僕には想像の域でしかないのですが、本当に尊いものだと、心疾患を持つ親として、深い感謝の気持ちです。
記事にあるように臨床試験の結果も良いようです。これで一人でも多くの命が輝ければ。
誰しも一度きりの人生で、大切に生きたいのです。手垢のついた表現ですが、どう生きるかを考えさせられました。
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