この本を読んだら、あの頃の母のことを想わずにはいられなかった
「この物語をすべての働く母に贈ります。」
物語が終わった後、1ページの余白をはさんで最後の最後に書かれているのがこの言葉です。
石井睦美さんの「ご機嫌な彼女たち」。
この本を読んだら、現役で働いていた頃の母のことを想わずにはいられませんでした。
私の母は先生でした。今は退職しています。
会社員の父と共働きで私と兄を育ててくれました。
先生って忙しいんですよね〜。
私の母も帰りが遅くて、私は小学校低学年からかぎっ子でした。
小学生のころは母の帰りが遅くて、「さみしい」とひとりで泣いたりもしていました。
中高のころになると、「お母さんは人んちの子といる時間のほうが長いんだから、私のことなんかわかるわけない」などとひねくれた考えをもつようになりました。
母に対してイライラして、でもうまく言葉にすることができなくて、母を困らせたこともたくさんあったと思います。
自分が働くようになって、しかも結局母と同じ学校という場所で笑、先生たちを間近に見ていると、
お母さん、先生やりながらよく私と兄を育ててくれたなあ、とつくづく思います。
この本を読むと、母もあの頃いろいろと葛藤していたのかもしれないな、とあらためて考えてしまいました。
前に、小学生の子供を持つ先生が「朝子供が自分で学校に行けずに、私が送っていかなければならない。今後が心配。」と言っていたので、
「大丈夫です。私も同じで母に送っていってもらっていましたが、こんなに立派な大人になりました!」
と励ましたら「そうなの!」と笑ってくれました。
今は一生懸命恩返ししているところです。私なりに。
今年は、コロナで貯まる一方だったマイルで大分に行こうと誘い、久しぶりに母娘2人で旅行に行くことができました。
母は旅行が好きなので、とても喜んでくれました。
今後の目標はスペインに行くこと!
母が動けるうちに実現させようと思います。
本の紹介なのに最後は決意表明になってしまいました。まあいいや。
それでは。ばーい。