強化合宿in和歌山(DAY3 前編・熊野古道でスピリチュアル体験)
こんにちは。或るサー夫婦の「ツマ」です。
2022年10月22日(土)に開催されたトレラン大会「ジャングルぐるぐるMAX」の40kmの部への出場に向けて、「ツマ」が行った和歌山での強化合宿の様子を投稿しています。
第1回は紀泉トレニック完走後から観光&移動日(DAY1&2)
第2回は熊野古道前編(DAY3)◀イマココ
第3回は熊野古道後編(DAY4)
それではどうぞ!
強化合宿in和歌山(DAY1&2・いざ那智勝浦へ)の続きです。
I.神さまと仏さまはお友達?
5:30 起床。
昨夕、コンビニで購入したカレーを温めて自室で食べました。
6:30
お宿・はなを出発。
コンビニにて荷物を自宅に送り、本日の昼食と飲み物を購入します。
飲み物は糖分・塩分が重要だと思い、ポカリスエットとマルチビタミンのアクエリアスの2本を買いました。
(両方味が甘いので、水やお茶など無糖の飲み物も買っておくべきだったと後で後悔しました。)
7:30
紀伊勝浦駅からバスに乗り、終点の那智大社を目指しましたが、途中に那智の滝のバス停があったので途中下車。
早朝のバスには5名の乗客がいました。
那智の滝は落差日本一で、近くで見ると圧巻。
しかし個人的に最も関心が引かれたのは、その滝口にしめ縄が掛けられていること。
滝そのものがご神体で、年に2回、神事の後に新しいものに張り替えられるのだそうです。
足もすくみそうな高地で、水の流れに耐えながら命がけでしめ縄を交換する神職さんに畏怖の念が芽生えます。
さて、ここから熊野三山をめぐるにあたって御朱印を頂こうと思い、この那智の滝で御朱印帳を購入し、御朱印を書いて頂きました。
那智の滝から那智大社へは徒歩15分ほど。
その隣には青岸渡寺が並んでいます。
当然ながら那智大社は神社、青岸渡寺はお寺。
地元の人いわく、那智大社の神さまと青岸渡寺の仏さまはかつて
「今忙しいから手伝って~」
「はいよ~」
という関係性で仲が良かったのだそうです。
が、明治時代、政府による神仏分離令によって神道と仏教は明確に区別されてしまいました。
そしてその両方と結びつきがあり、熊野が聖地とされる修験道にも大きな影響を及ぼしたのだそうです。
II. 大雲をつかむ(取る)ように越える道
9:00
青岸渡寺の裏にある石階段を上り、いよいよ熊野古道・大雲取越の旅スタート!
熊野古道の参詣道を取り囲むのはうっそうとした森。
ほのかに香るヒノキがいい匂い。
40分ほど一人きりで進んだころ、突然、道の脇から男性が!!
いままで人っ子一人会わなかったので、飛び上がるほど驚きました。
よく見ると奥にもう一人。
作業着を来た男性二人は、木を切る職人さんでした。
私が近づいていることに気がつき、作業を中断してくれていたようす。
「神様の道で仕事をする人」
という言葉がぱっと頭に浮かびました。
10:00
天気が怪しくなってきます。
大雲取越とは、雲をつかめる(取る)ように越える道、という由来があるように、白い雲(ガス)が私の目の前を右から左へに流れていきます。
山で視界がなくなったら一大事。
その場合、一般的には下手に動かずその場で晴れるのを待つべきだと思いますが、今回のケースではそのまま進もうと頭の中でシミュレーションしました。
というのも熊野古道は一本道かつ道中500メートルごとに案内板があるので、その確認さえしっかり行えばロストする危険性は低いという算段。
むしろ里山を縦走するのとは違い、途中で下山することが叶わないうえに、全くもってハイカーに会わないので、暗くなる前に大雲取越を抜けることが最優先だと判断しました。
III. スピリチュアル体験①
11:00
たった一人、深い森の中を延々歩き続けていると、自分の頭の中でいろんなことが巡っていきます。
その一つに「もしも私が死んだら」ということが頭に浮かびました。
こんなことは日常生活では考えたこともないのに、不思議です。
「私が若くして死んだらオットには再婚して、幸せに暮らしてほしい。でもちょっと寂しい。」
「一緒に自転車旅やその他にもいろんな冒険旅をしてきた思い出はオットにとっても特別だろうから私が死んだらとても悲しむだろう。」
「逆にオットが若くして死んだら、私は再婚できないだろう。オットとのような関係性は他の人とは築けないだろうから。」
・・・というようなことが走馬灯のように頭の中でグルグルと自動再生されて、不思議と涙が止まらなくなります。
時には声をあげるほどの号泣です。
顔がぐちゃぐちゃになったら、立ち止まってタオルで涙を拭きました。
そのまま20分くらい歩き続けると、突然林道に出ます。
すると不思議や不思議。
あれだけ止まらなかった涙がスンっと引いて、一切泣けないのです。
むしろ、どうしてあんなにボロ泣きしていたのだろう、頭おかしいんじゃないか?と、自分で自分を引くほど冷静になれたのです。
この一連の原因はよく分かりませんが、何か自分に取り憑いていたかのような感覚です。
熊野古道での不思議なスピリチュアル体験をしてしまいました。
V. 本日初のハイカーとの遭遇
11:50
30分ほど林道を歩くと地蔵茶屋跡の休憩所に人影が!
約3時間、うっそうとした山中を一人きりで歩き続け、やっと、やっと、ハイカーに会えたー!!と嬉しくなる一方、もしもあの人が男性だったら、人気のないところに二人きりになるのはちょっと怖いなあと警戒しました。
ただ、こんなところを一人きりで歩くのは十中八九男性だろう・・と腹をくくり近づくと、なんとびっくり!女性ではありませんか!!
ハイカーに出会えたこと、そしてそれが女性だったことの二重の喜びで飛び上がりたいほどうれしい気持ちになりました。
12:00
私が休憩所の屋根の下に入ったとたんに土砂降りの雨が降ります。
女性は昼ご飯を済ませ、カッパを着たりリュックカバーを装着したりして万全の雨仕様に変えてもなお、さすがの雨だったので待機していました。
その間に私は、出発前のコンビニで買ったおにぎりを平らげ、女性と雑談を交わしました。
彼女も私と同じく、那智勝浦から大雲取越を超えた先の集落・小口で1泊し、翌日は小雲取越を抜けて熊野本宮大社に向かうのだそうです。
そんな話を交わしているうちに雨が弱まり、空が少し明るくなってきたので女性は先に出発し、私もトイレを済ませてカッパを着て、後を追いました。
12:15
休憩を終えて歩き始めた直後、反対側から男性が歩いてきました。
昔ながらの笠を頭にかぶっており、首から名札を下げています。
私とのすれ違いざま、
「この先1時間ほどで頂上の越前峠に着きますよ。」
と声をかけてくれます。
「峠の後はずっと下りなんですね。」
と言って喜ぶ私を見て、
「もうヤメテくれというくらい長い坂です。そして石が敷き詰められていて、滑りやすい。特に黒光りしている石は危ないので気を付けてください。」と教えてくれました。
その彼の手元には何やらびっしりと書き込まれたノートが見え、何かと訊ねると「今度この道を案内するので勉強しています。」と仰っていました。
観光案内をされる方も日々勉強なのですね。
13:00
下り坂で先行していた女性に追いつきました。
追い越しざま「トレランをやっているの?」と聞かれます。
靴が登山靴ではなかった(トレランシューズだった)のと、足運びが軽快だったということでそう思ったのだそうです。
一昨日デビュー戦を果たしたばかりの新参者でしたが、トレラン競技者であると思ってもらえたことが誇らしく、嬉しかったです。
また小口で会いましょう!と言って女性と別れ、先を急ぎました(走ってはいません)。
DAY3 後編につづく・・・
9/25に出場した初トレラン大会「紀泉トレニック」の様子はこちら。
10/22の「ジャングルぐるぐるMAX」の様子はこちら。