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中山道600km自転車旅ハネムーン(DAY8・言葉と食べ物はアイデンティティ)
こんにちは。アラサー女のOtamaです。
私達夫婦は2021年4月30日から5月8日にハネムーンチャレンジをしました。
自宅から目と鼻の先の「蕨宿(埼玉県)」からオットの生まれ故郷「京都」を結ぶ「中山道(約600km)」を自転車で駆け抜るというものです。
トラブルありケンカあり愛情ありの濃密な9日間。
それでは、しゅっぱ~つ!
中山道600km自転車旅ハネムーン(DAY7・旅は人生と同じ)の続きです。
I. 関ヶ原の戦いのスケール
6:30 起床。
本日の天気は曇天。
朝の時点で雨は降っていませんが、いつ降ってもおかしくない空模様です。
9:00 出発。
犬山城を横目に快調にスタートを切ります。
行程としては、大きな峠は昨日で全て越したので、本日からはさほど高低差のない道のりです。途中、コンビニで朝食を済ませました。
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13:00
出発から3時間ほどで関ケ原町を通過します。
ここは言わずも知れた「関ヶ原の対戦」の舞台。
一度停止し、地名標識の写真を撮っているとオットが言います。
「昔の武将はこんな長い距離を移動して、大変だったんだなあ。」
心の底から出た感想でしょう。
関ヶ原の大戦といえば、決戦はご存知の通りこの関ケ原町なのですが、各地で前哨戦が行われ、多くの武将たちが中山道を往来したのでしょう。
事実、徳川家康の三男で二代目徳川家将軍となった秀忠は、家康の命を受けて長野県の小諸城を出立し、関ケ原をさらに越えてその時家康がいた大津城に向かったのでした。
小諸といえば、私達の旅のDAY3に通過した地点です。
そんな場所から甲冑を着たまま歩兵は徒歩でここまで来るのですからその苦労を思うと頭が下がります。
授業などでこのような話を聞いても「へええ。」というくらいにしか思いませんが、実際に足を運んでみるとそのスケールを肌で感じ、当時の武将たちの姿が想い起されます。
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II. サーモンとニジマス
15:00
国道21号線を進んでいると、通り沿いに「おたべ」というニジマス料理専門店があります。
店の扉を開けて店先をのぞいてみると、お客さんが一組もいません。
店員さんに確認するとまだ営業中だったので店に入りました。
私達はお座敷に案内されました。
オットは親子丼、私は姿寿司セットを注文しました。
するとおかみさんが網を持ってキッチンの裏手に行きます。
なんと、注文を受けてから店の生け簀にいるニジマスを獲ってその場でさばいて調理してくれるのです。
座敷からだと生け簀が見えないので、おかみさんに許可を頂いてキッチン裏に回らせてもらいました。
床に小さなプールが埋め込まれており、そこにニジマスが泳いでいます。
実はここ米原市には、明治11年に設立された日本最古の「醒井養鱒場」があり、東洋一の規模を誇っているそうです。
確かに国道21号線を走っているときに看板を見かけた記憶があります。
この「おたべ」のニジマスも醒井養鱒場で仕入れたものなのだそうです。
ちなみにオットが注文した「親子丼」は実といくらの親子ですが、この鱒いくらは鮭いくらとは違って弾力があってプチプチした触感です。好みもありますが、オットと私にとってはこの鱒いくらがとても美味しくて忘れられない味になりました。
余談ですが、お寿司屋さんで並んでいるサーモンはニジマスであることがほとんどなのだそうですよ。
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III. 言葉はアイデンティティ
食事が終わって店を出ると京都出身のオットが言います。
「おかみさんの方言を聞いて、関西に帰って来たって思ったわ。」
長野県を通過時も方言はありましたが明らかに関西弁とは異なりますし、オットいわく、同じ近畿地方でも大阪と京都では少し異なるのだそうです。
その点、滋賀と京都は地理的に隣通しということもあり似ているのだとか。
普段は埼玉県の公立中学校で教鞭を取っている彼ですが、中学生から関西弁を面白がられることがあるそうです。私は千葉県出身ですが、思い返すと幼小中高時代に関西弁を話す先生はいなかったので、もしかしたら彼はいま、彼の生徒たちにとってかなり異質な存在なのかもしれません。
(職場で唯一の関西弁ユーザーであることは何とも思わないそうです。)
16:30
農道を走っていると前方にトンネルが見えてきて、Googleのナビはそこを通過せよと案内します。
しかし遠目ではトンネルが今にも森に乗り込まれそうで、入るのをためらいたくなります・・・。
激坂を上り切って入り口を見ると、出口の向こう側が見えました。
なんてことはない短いトンネルだったのでした。
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IV. 食べ物もアイデンティティ
18:00
本日のお宿「ビジネスホテルシェル」到着。
20:00
ビジネスホテルには併設のレストラン「ステーキハウスRiGi」があるのですが、私は本場のお好み焼きが食べたいと提案し、国道8号線沿いを自転車で20分ほど走ったところにある「鉄板どころ 吉田」に行きました。
店内を入ると私以外はみんな男性客。しかも外見がちょっとイカツイ集団がいて、二人連れで良かったとホッと一息。
味に定評があるネギスジとミックスを注文。
目の前の鉄板で自分たちで焼きます。
焼き上がりを待つ間、お好み焼きにまつわる会話で盛り上がります。
オットは高校時代を京都で過ごしましたが、部活帰りに友達とお好み焼きを食べに行く習慣があったそうです。
関東出身の学生が学校帰りにファミレスに寄るような感覚で、お好み焼き屋に行く、という選択肢が彼らにはあったのですね。
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本日の移動距離108km
(「鵜沼宿」岐阜県各務原市~「武佐宿」滋賀県近江八幡市)
DAY9につづく・・・