『白ゆき姫殺人事件』を読んだよ
湊かなえさんが書かれた『白ゆき姫殺人事件』を読みました。
映画で公開していてタイトルだけは知っていたのですが、
やっと図書館で借りることができました!
読んでみるとハラハラして、ページをめくる手が止まりませんでした。
内容は、美人OLが殺されてしまう話。
小説内では、「同僚から見た章」「地元民から見た章」といったように様々な人から見た
白ゆき姫殺人事件が語られていきます。
週刊誌の記者が関係者を取材していくという流れで、色々な人の証言を取っていき、話が進んでいきます。
美人OLはなぜ殺されたのか。
過去の放火事件と関係はあるのか。
犯人は誰なのか。
なども含め、同じ人を見ているはずなのに人によって見方が異なるのがあからさまに分かるので、
面白いなと思いました。
また、ネットや噂で幻の人格が形成されている様子もうかがえるので
何が真実かは実際のところ分からないのが
怖いなと思いました。
しかも容疑者にされている城野美姫が
自分自身でさえ自分のことが分からなくなるのはもっと恐ろしいと思いました。
単なるミステリーというよりは、
現代社会のネットリテラシーのなさや
匿名性に訴えるような社会派推理小説でした。
日本人が自分のことを定義付けられない、自信を持てない有様もよく分かると思います。
皆さまもぜひお手に取ってみてください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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