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スプリント作りが苦手な人に
作業療法士のすまです。
僕は仕事で、スプリントというテーラーメイドの装具をたびたび作ります。
僕もここ数年でやっと人に教えられるようになったのですが、スプリントづくりは教科書を読んでも中々わからないし、周りに教えてくれる人なんてそうそういないんです。
今回はスプリント作りが苦手!というあなたに向けて、なるべく分かるように伝えたいと思います。
1.スプリントの基礎知識
スプリントの目的は、概ね3つに分けられます。
1.関節矯正:硬くなった関節を、矯正して元の柔らかさを取り戻す
2.機能代償:不足している筋力や固定力を、装具によって補填する
3.安静固定:炎症を鎮静させるために、身体・精神的な負担を減らす
より詳しい目的は、以下の図を👇👇👇
ここでは細かいことには触れませんが、スプリントには動的(dynamic)と静的(static)の2種類があります。
動的:バネや針金、ゴムなどの動的装置を使ったもの
静的:スプリント素材のみで、基本的に形状が変わらないもの
スプリントの対象として手が多い理由は、手は関節が多く複雑だからです。
細かい操作ができる人間の手は、それゆえに複雑なため、わずかな機能損失が致命的な能力低下を引き起こします。
また、代償機能が豊富ゆえに、何とか庇うことができてしまうのですが、正常とは異なる負担がかかると、手の誤った使い方を学習してしまい、容易に戻せなくなるのです。
例えば、2.機能代償の代表は末梢神経麻痺による手の変形ですが、以下のようにスプリントを使うことで変形を抑えて、使いやすくすることができます。
日々の手の使い方が変わると、余計な部分に負担が偏ることがなく、正常の動きを記憶したまま、治療箇所を絞ることができます。
しかも装着することで長時間の治療を可能とすることから、スプリントは手の問題を治療するうえで、徒手的なマッサージよりも時間的優位があります。
2.スプリントを作るのに必要なもの
しかし、知識としては知っていても、実際にはなかなか作ることが苦手という人は多く、誰もが作っているものではありません。
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