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好きな人へのチョコレートは手作りか市販か20年考えた末に

今日はバレンタインの話を聞いてほしい。


私が初めてバレンタインというイベントを知ったのは確か小学1年生の時だった。「パパにチョコをあげよう」と母が言って、一緒にチョコを作った記憶がある。市販の板チョコを湯煎で溶かし、銀紙の小さな型に流し込んで、アラザン(カラフルなつぶつぶのやつ)やナッツを載せて固める定番のやつを作った。

これはずっと母が料理が苦手だからだと思っていたが、今書きながらふと、子供だった私になるべく火やオーブンなどを使わないでも楽しめるように、という配慮だったのではないかと気付いてしまった。(まるで見当はずれだったら笑ってしまうけど)


翌年のバレンタイン、初めて同じクラスの好きなA君にチョコを贈ることにした。2月14日が近づいてくるとソワソワして、甘さはどの位が好きかな?とか、男の子だからこんなラッピングが良いかな?とか、どうしたらA君が喜んでくれるかを考えながらチョコを作った。

A君はサッカーが上手い&女の子にも優しかったので私以外にも複数人の女の子がチョコを贈ることは知っていた。クラスにみんながいる中で堂々とチョコを渡している度胸のある女の子もいた。もちろん私は放課後に友人に見守られながらA君の机の中にそっと置いておいた。

小学生なので両想いになって付き合いたいとかそんな期待はしていなかったけど、翌月のホワイトデーに大きな紙袋を持ったA君がチョコを貰った女の子一人ひとりに小学生女子が好きそうな可愛い入れ物に入ったクッキーを配っている姿はとても爽やかで(嫌味がなくて)なかなかに罪な奴だなと思った。

私以外の複数人も同じものを貰っていると分かっていても、A君が(A君のお母さんの可能性もあるが)私(達)のことを考えながら選んでくれたとと思うと嬉しくて、クッキーを食べ終わった後もその入れ物を大切に取っておいた。(健気だな私)


女子校のバレンタイン

女子校のバレンタインというのはまた、一風変わっていて面白い。
異性はいないがバレンタインというイベントは大変支持されており、みんなが思い思いのチョコレートやお菓子を持ち寄る一大イベントだった。それはさながら、ありとあらゆるスイーツが揃うスイーツビュッフェだ。先生もこの日だけは多めに見てくれてた。

女子校のバレンタインはばら撒きに特化していてその種類は様々。
シンプルなチョコレート菓子から凝ったものまで。チョコレート以外のお菓子も。はたまたラッピングが凝っているもの。メッセージを添えてくれる子もいた。ちなみにマカロンやスノーボール、フロランタン、フィナンシェといった小洒落たお菓子もこの時に覚えた。この辺りは流石女子校と言える。

せんべいをラッピングして持って来ている子は「みんな口の中が甘くなって、しょっぱいものが欲しくなるだろうと思って」と言っていたが、その心遣いにすっかり感心させられた。

形は違えど”どうしたら相手が喜んでくれるか”工夫を凝らしたギミックにそれぞれの個性が出ていて、貰った時も嬉しいが、食べる時にまた貰った相手のことを思い出せるのが良いなと思った。


大人になったら市販一択になった

社会人になると段々と市販の美味しいチョコレートを知って、手作りと比べたコスパの良さに気づいてしまった。

例えばチョコブラウニーを作るとして、材料費、道具費、ラッピング費、稼働費。それに加えて特段お菓子作りが得意なわけではない私の場合は失敗するリスクもある。それに対して¥2,000程度で間違いなく美味しくて綺麗にラッピングされているチョコブラウニーが店で買えるなら市販一択でしょ、という考えに至ったのだ。(小学校~高校の話をした後だとなんだか大人になったことを寂しく感じる。。。)

代わりにと言ってはなんだが、チョコレートが大好きな自分がこれは美味しい!と思うチョコレートを渡すようになった。これがその時の私なりに考えた”どうしたら相手が喜んでくれるか”だった。


そうして数年が経った。

付き合って3年目になる今の彼にももちろん市販のチョコレートしかあげていない。


だけど最近一周回って、大人になれば市販の美味しいチョコレートも自分で簡単に買えるし、それって私じゃなくてもプレゼントできるものだよなぁ、とふと思ってきた。それじゃあバレンタインって何のためのイベントなんだと自問自答している今年。


バレンタインというイベントの目的

手作りか市販か色々考えた末に、バレンタインというイベントの目的を考えるところに辿り着いた。


少し話が逸れるけど、昨年の12月に前述した女子校6年間の生活のうちの殆どを一緒に過ごした友人の結婚式に参加した。卒業後はたまに連絡を取る程度で、卒業後の大学時代や社会人になってからは一緒に過ごす時間こそ少なかったが、たまに会って「あの時はこうだったよね~」とか「実はこんなことを考えてた~」とか話しながら思い返すと、やっぱりあの6年間は今の私を形作っているし、その時を一緒に過ごしてくれた友人には感謝してもしきれない。

当時も心の奥でそう思ってはいたものの、お互い口が裂けても言えなかった。恥ずかしくて(笑)

そんな私の思いを知ってか知らずか、その友人が結婚式をあげる目的は「日頃感謝している人にその思いを伝えるため」と言っていたのがとても印象的だった。式に出るとそれを肌身で感じて、なんて愛に満ちた空間なんだろうとボロボロ泣いてしまった。


この間観たドラマ「愛の不時着」でも言っていた。お互いに想い合う北朝鮮人のジョンヒョクと韓国人のセリはその境遇のせいで何度も引き離され、その別れの度にこれまでの感謝の気持ちを伝えてきたから、最後の別れのシーンで「もう何度も伝えたから(今度は)もういい」というセリに、母親が言う



「感謝の気持ちは何回伝えたって良いの」



やっぱり誰かへの感謝や好きな気持ちは言葉にして伝えた方が良い。

これは義務教育で全国民に必ず教えてほしいし、忘れないようにスマホのロック画面に5回に1回出てきてほしい。私に子供が生まれたら子守唄の歌詞に織り交ぜて聞かせたい。
わざわざ言葉にしなくても伝わる関係がカッコイイとか思ったこともあったけど、結局はシンプルに言葉にして伝えるのが一番伝わりやすいのだ。

だけどドラマの登場人物ではない私達にとって、なんてことのない日常の中で感謝を伝えるのは意外と難しい。回想シーンも、それっぽいBGMも流れないから。

「(こんな私を大切にしてくれて、一緒に居てくれて)ありがとう」と急に面と向かって言うのは照れくさいし、不思議な顔をされてしまいそうだ。(いつかそれを自然に伝えられるようになれるといいけどね)


だから私はバレンタインというイベントは、普段伝えられていない感謝の気持ちや、あなたを大切に思っていますよという気持ちを伝える機会にすることに決めた。

そして、その気持ちをより伝えやすいのはどっちか、という観点でバレンタインに贈るべきは市販のチョコレートなのか手作りのチョコレートなのか考えたが、それについてはまだ答えが出ていないので今年は両方あげることにした。

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左がチョコを溶かして固めた手作りチョコレートで、右がVANILLABEANSの生チョコレートサンド。


おまけ。

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100%チョコレートだと相手の前歯をイカせてしまうかもしれないので3:1くらいの割合で生クリームを入れてみた。表面のコーティングは難しくてできないので、ご覧の通り表面があんまり可愛くなくなってしまったが、愛は込めてある。

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こちらはみなとみらいに本店があるVANILLABEANSというチョコレート専門店の生チョコレートサンドと生チョコレートケーキ。濃厚なチョコレートととろける口当たりで、一口サイズとは思えない満足感。パッケージもハイブランドコスメみたいで可愛いからプレゼントにも良いと思う。青い箱はバレンタイン限定だった。

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VANILLABEANSのチョコレートはチョコレートが好きな人は是非一度食べてみてほしい。

おわり。

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