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【洋書多読】Start with WHY (257冊目)

サイモン・シネックの「Start With Why」を読了しました。

これ、本当にいい本です。規模の大小に関わらずご自身でビジネスされているすべての方に特にお勧めしたいです。

本書は、成功するリーダーや組織がどのように他者に影響を与え、長期的な信頼や成功を築いているかを説明した書籍です。この本の中心的なテーマは、成功の鍵は「WHAT(何を)」や「HOW(どのように)」ではなく、「WHY(なぜ)」を出発点とすることだという考え方です。

シネックは「ゴールデンサークル」という概念を提唱し、これを使ってリーダーシップやマーケティングの基本原則を説明します。ゴールデンサークルは3つの層から成り立っており、中心に「WHY」があります。「WHY」は、あなたや組織が存在する理由、目的、信念です。

次に「HOW」は、その目的を実現するためのプロセスや方法を示し、最後に「WHAT」は、提供する商品やサービスそのものを指します。

多くの人や企業は外側の「WHAT」から内側に向かって考えますが、シネックは、成功するリーダーは逆に中心の「WHY」から考えるべきだと強調しています。

シネックは、「WHY」から始めるリーダーは、他者に強い影響力を持つと指摘します。有名な例として、アップルのスティーブ・ジョブズや、ライト兄弟の航空機開発が挙げられます。

彼らは「なぜ自分たちがそれをするのか」という明確なビジョンを持っていたため、周囲の人々がそのビジョンに共感し、協力しようとしました。つまり、「WHY」が他者を動機づけ、信頼を築き、持続的な成功を生む要素となったというわけです。

一方で、シネックは「WHAT」や「HOW」から始めるリーダーや組織が、しばしば短期的な利益を追求し、長期的な成功や信頼を築けないことが多いと指摘しています。これらのリーダーや企業は、単に競争に勝つことや商品を売ることにフォーカスしてしまい、真の信頼や顧客のロイヤルティを得ることができません。そのため、「WHY」を明確にし、共有できるビジョンを持つことが、成功の持続には不可欠であるとシネックは主張しています。

「WHY」から始めることは、単に理念的な話ではなく、実際のビジネスの成功にも深く関わるとシネックは強調します。なぜなら、「WHY」に共感する顧客は、単に製品を購入するだけでなく、その企業やリーダーのビジョンに対して感情的に結びつくからです。そうした顧客や社員は、単なる一時的な取引以上の関係を築き、その企業やリーダーとともに成長したいと考えるようになります。

本書は、リーダーシップやマーケティングの観点からだけでなく、個人のキャリアや人生にも応用できる内容だと思います。

英語は中級の上。レベルアップに最適!

彼の有名なTEDトークを見ていていつも思うんですが、サイモン・シネックの英語はシンプルでわかりやすいです。話すスピードの速さと手数(単語数)の多さに圧倒されそうになりますが、内容自体は極めてシンプルで、難しい文法もあんまり出てきません。

本書の英語は、そんなシネックのピッチをそのまま本にしたようなイメージです。文字数は多いですが、使われている単語はシンプルなものが多いですし、言っている事は原則同じ話の繰り返しなので意味がわからないと言うこともないと思います。

ただ、それが冗長さとして感じられるのもまた事実だと思います。そこは好みが分かれるところかもです。

レベル的には英検なら準一級、TOEICなら800点くらいがゲットできる方なら読めると思います。上級レベルを狙う英語学習者にとっての多読教材(難しくない英文)と言う意味では適切だと思います。

上にリンクを貼ったTedトークは本書の大変優れた要約になっています。こちらを先に試聴してから本書を読むと難易度がさらに下がるので、多読としてはさらにいいかもしれません。

英語コーチとしてとてもインスパイアされました

本書の中でも指摘されるように、ビジネスを始めて時間が経過すると、企業なり創始者は得てして「why」を見失いがちです。

僕がまさにそうでした。そして本書は、英語コーチとしての僕の「why」を再考する非常に強力なきっかけを与えてくれました。

英語指導を生業とするものとしての僕自身のwhyを綴ったのがこちらの文章です。これは英語学習者に宛てたものですが、かつての自分に宛てて書いたものともいえます。

そのwhyを実行に移すために、僕はオンラインでの英語指導を手放すことにしましたシネックのおかげで、僕はすごく清々しい気持ちで最後のオンラインのクライアントさんをお迎えできそうな気がしています。不確かな未来に飛び込もうとしているのに、恐れや不安は全くないです。

これもまた、サイモン・シネックとその彼のコンセプトである「why から始めること」の力だと思っています。


【ハノンと多読。最強の組み合わせの英語学習でお届けする最強の英語コーチング】

ご好評いただいている「最強の英語コーチング」ですが、オンラインというスタイルを手放す決断をさせていただき、募集期間も残すところあと1週間(9月末日まで)となりました。

今後のご新規募集はありません。大学教授、エアラインパイロット、中学英語教諭などなど、たくさんのクライエント様の夢の実現のお手伝いをしてきた「最強の英語コーチング」。

募集終了をアナウンスさせていただいてからお問合せ、お申し込みが殺到しています(本当にうれしい悲鳴です)。お申し込みが多数なった場合、クオリティ確保のために9月末日を待たずに募集を停止させていただくこともあります。

気になっておられる方はお早めに!

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Ken Sugihara
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