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A.T. Still University 解剖学実習でアメリカへ🇺🇸
神戸にあるオステオパシーカレッジ、Japan traditional osteopathy college(JTOC)の卒後教育の一環として、オステオパシー発祥の地であるアメリカのミズーリ州にあるA.T. Still Universityへ解剖実習に行ってきました。
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羽田空港から11時間かけてシカゴ空港到着後、飛行機を乗り換えてカンザスシティ空港へ。そこから3時間ほどバスを乗り継いで大学のあるカークスビルへ到着。トランジットも合わせると約30時間の大移動。アメリカ入国時に別室に連れて行かれたりと散々な目に遭いましたが無事到着出来て良かった。。。
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初日はオステオパシーの歴史博物館見学。オステオパシーはアンドリュー・テイラー・スティル医師によって、1874年(明治7年)にアメリカのミズーリ州カークスビルで発表された医療体系です。
館長のジェイソンさんから聞いたお話。
スティル博士は履かなくなったブーツを壁にかけて、患者さんからの治療費をブーツの中に貯めおき、お金が無くて困っている人がいたら貯めていたお金を全てあげていたそう。
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当時は手作りの自宅で診療していましたが、スティルの噂を聞きつけた患者がアメリカ全土から押し寄せるようになり徐々に診療の規模が大きくなっていきました。
現在は地方の中核病院として外来診察や手術など日本と同じような病院としての機能をもちつつ、オステオパシー診療も行われているとのこと。
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当時、西洋医学が主流を占める世の中でオステオパシーは医学界から受け入れられませんでした。しかし、その効果は多くの一般市民から支持されて1892年にはオステオパシーの最初の学校をミズーリ州カークスビルに設立。1910年には医学として議会に公認され、スティル博士が89歳でなくなる頃には全州で公認されるようになりました。現在では全ての州にオステオパシー医科大学が設立され、2030年には医師全体の25%をドクターオステオパシー(DO)が占めるようになります。
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5日間みっちり解剖トレーニングを受けた後に、試験を受けて修了することができました。
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他にもオステオパシー医学部の施設を見学しました。実技実習などを行う部屋は体育館ほどの大きさがあり、規模の大きさに驚愕。また、勤務する先生方の研究室の見学もさせてもらいました。
オステオパシーは世界中で広まりアメリカからヨーロッパに渡った後、国家資格として認められています。日本では公的な医療として認められていませんが、私立の学校が設立されています。
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オステオパシー発祥の地に訪れることが出来て本当に良かったです。これからは国内外のセミナーに参加していき、よりブラッシュアップしていきます。