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好きなことを仕事にするべき?たぶん一番エモい起業イベントPassion tech nightレポート

先日、新橋のWeWorkで行われたPassion tech nightというイベントに参加してきました!僕も冒頭でLT(5分間のライトニングトーク)させていただき、楽しかったです!

仕事は友達とするべきか否か?

僕がみんなに聞いてみたかったことは、これ。

起業するときや、会社に人を誘う時によく議論になります。ただ、一般的には仕事は仕事だから、と、友達を巻き込むべきじゃないとか、いざというときに友達をなくす可能性があるとか、ネガティブな意見もよく聞きました。

挙手してもらったら、YesとNoが半々の印象。

僕の結論としては、

好きな仕事ならYes。そうじゃないなら巻き込まない。

だったんだけど、ちょうどパネルディスカッションの中で、Runtripの大森さん(元箱根ランナーだって!)から名言をいただきました。

そうじゃない。仕事で仲良くなれるのがパッションテック分野だ。

なるほど!好きなことやってるから、みんな友達のように付き合えるし、楽しく仕事できる。そしてもっと仲良くなれる。こんなに素晴らしいことはないですね。

言われてみれば、僕にとってアプリつくるという仕事自体が今回集まった仲間たちがいるコミュニティへの参加なのだなあと思ってみたり。

好きなことを、仕事にするべき?

好きなことを仕事にするべきかどうか、って議論が最近なされるようになったけど、僕らにとってそれは割と普通のことだったりします。好きだから力を入れられるし、頑張れるし、結果も出せる(ことが多い)。ここに来ている人は、これからの時代は誰でもできる仕事は僕ら人間よりもAIがやったほうがうまくやれるから、好きなこと、人間らしいことを突き詰めていくほうが自然だと考えている人が多いんじゃないかなと思います。

というわけで、そろそろこのイベントの中身に移ります。

Passion Tech(パッションテック)とは!?

情熱を持って活動しているコミュニティとテクノロジーを掛け合わせて、今までになかった文化圏や経済圏をつくっていくこと。by グロービス高宮さん with NobodySurf岡田さん   

これをキッカケにパッション系起業家の仲間で飲んでるうちに、Runtripの冨田さん(下の写真の元ベビースターラーメンに似てる方)の声掛けで、このテーマでイベントをやろうというお話になりました。

「好きなことで、生きていく」 - Youtube-
「Do what you love」- WeWork -
産業革命、IT革命を経た我々人類は、社会的/文化的な成熟も相まって「好きなものは好き」と言い放ち、「好きなことで生きていく」土壌を手に入れた。全ての人々が持つ「特定の何かに対する高い熱量」は各々の情熱的なコミュニティとなり、さらにテクノロジーの進化によって可視化され、加速され、国境を超え、そして社会を変える大きな価値として猛烈な光を放ちつつある。そんな領域を事業ドメインとし、「自分が一番燃えること」に全力で取り組み、新たな文化圏・経済圏を生み出さんとするスタートアップを「Passion*Tech」と定義し、次の大きなトレンドを創っていきます。

前座LTの方々

まずは前座のライトニングトークから。僕も久しぶりにお話させていただきました!

自転車創業 中島さん

元ラッパーで、2回目の起業。お金がなくて自転車で都内をすべて移動していたら、アポ先に駐輪場がなくて繁に自転車が撤去されるので、駐輪場のシェアリングの事業を思いついた!


が、うまくいかず。

そこで、現在は自転車情報メディアで最大級となるFRAMEと、

みんなでつくるヒルクライム口コミサービスのRoad Questを運営。

スポーツバイクに乗る人の人口を増やすことがミッションとのこと。事業も立ち上がってきているようで、自転車好きな方の採用と、次の資金調達も進めているようです!

bokete イセオサム

僕からは、前述の友達と仕事はすべきか?という観点で、続けていたらもっといい仲間になったよ、というお話をしました。

こちらはboketeが生まれた10年前の一コマ。βテストで、みんなでボケたりしてました。当時はかまだんごとゆーすけべーがオモロキを起業してboketeをリリースし、矢野さんと僕はハロを起業してスマホアプリ事業を模索しだしたタイミングでした。2011年からパートナーシップを結んでアプリをつくり、僕もオモロキにもジョインしたり、メンバーチェンジもありつつ今は10人くらいで仕事をしてます。

この10年のグラフみると、最初の4年を続けたことがパッションだなあと思います。

ヨモ 渡邊健太郎

僕の大学の先輩でもあり、創業したハロのメンバーでもあった株式会社ヤンのナベさん。もともと大日本印刷で電子書籍の社内ベンチャーをやっており、そこからドベンチャーに飛び込んで来てくれた経歴です。

昨年はマンガルーという、マンガのコマがWEBで自由に使えるサービスをリリースし、バズったものの収益化出来ず。

マンガは年間1万冊出版されていて、累計40万作品あるけど、なかなか自分にフィットするマンガに出会うのが難しいという問題意識から、好きなマンガがみつかるアプリ『ヨモ』をつくろうと思ったとのこと。

さて、すでに長くなってきましたがここでメインのパネルディスカッションです。テーマはこちら。

自分が本気で好きなことに取り組む情熱こそ、本当の熱狂を創る

参加メンバーはこちらです。

1. 福山 誠(CARTUNE | マイケル)

トップバッターは最近メルカリにM&Aされたことでも話題の、コミュニティ製造機マイケル福山さん。

 Community Builder 〜人がつながる場所を作り続ける〜
 クルマ好きのコミュニティを作っている。
カーチューンは現在70万DLくらい。一番多いのが北海道。続いて福岡。都心より俄然地方ですね。最近福山さんはハイエースを買ってカスタム中とのこと。

2. 岡田 英之(NobodySurf | reblue)

続いてMr.Passion岡田さん。サーフィン動画のサービスで、世界中のクリエイターから集めた動画を紹介する。北米、オーストラリア、南米、アフリカ、アジアなどあらゆる国で使われている。

全米のApp StoreでTodayタブに紹介されたりと、今年はこの10年やってきたスマホアプリで一番気持ちいいんじゃないでしょうか!

3. 石塚 秀彦(LOVEGREEN ...etc | ストロボライト)

数年前のインキュベイトキャンプで、「ボタニカル石塚」と名乗っていたのが印象的ですが、当時は投資家の中でも評価が割れていたにもかかわらず、今めっちゃ伸びてる。すごい。(注:今は名乗っていない)

あと、この人いろんな話が面白いんです。もうサブカルのオーラが写真からも伝わってくる。

LOVEGREEN 植物と暮らしを豊かにするメディア。300万UU
Boatpii 紙。120万冊
BizGREEN 園芸の業界紙 紙。
MIDOLAS お庭の施工
ミドッタ! 花と植物に関する仕事のマッチングサービス

僕の嫁もガーデニングが大好きですが、そこまで完全に浸透してました。

4. 大森 英一郎(Runtrip...etc | ラントリップ)

「もっと自由に、楽しく走れる世界へ」

代表の大森さん箱根駅伝に出場したランナー。でも、大人になって、順位やタイムじゃない走り方に気づいたとのこと。数字を軸としないところで走る世界をつくりたいというのが想い。

今は3つのサービスで、ランナーに、ロケーションとコミュニティの提案をしている。

Runtrip ランニングコースの投稿サービス

Runtrip MAGAZINE ランニングのメディア

Runtrip via ランニング友達ができるイベント

爽やかですね!

というメンバーに、司会の冨田さんでディスカッションはスタートしました。

Q:これまで感じたエモい瞬間は?

CARTUNE福山:ユーザーがほぼ毎週、勝手に日本各地でオフ会をやっている。サービス内で告知をして集まっている。

NobodySurf岡田:サンディエゴに行った時、ライフスタイルにサーフィンが溶け込んでいたのを感じて。最初の立ち上げは、3ヶ月くらい自分ひとりでやっていた。そこから仲間を増やしていった。

ストロボライト石塚:フリーペーパーのBotapiiは、社員がガーデニングをしている日常風景をベースに紙面を作っている。サボテンが大好きで、温室ツアーを開催してる。

Runtrip大森:イベントのRuntrip viaでは、ゴールの時間と場所だけ決まってて、ゴール地点で、どんなルートで走ってきたかを共有する。お客さんと一緒に走りに行ったりして、仲間になる。新しいスタイルの接待的なw また、投資家も熱量の高い個人を集めて、アイデアを出してもらったりしているとのこと。ピザ食べながら。

Q:アナタのパッションはいつから?

ストロボライト石塚:5年位前、結婚を機に。市場規模もリサーチしたら、あるなあと思った。もともとアパレルか音楽の事業がやりたいと思っていた。ストロボライト社は最初は広告代理事業をメインとしていて、3年以内にくらしをテーマの事業にピボットすると決めて、2年でグリーンにたどり着いた。

CARTUNE福山:クルマへのパッションはこれから。自分のつくったサービスで人が出会ったり、結婚したり、人生が変わる場所をつくれることがやりがい。

その分野自体へのパッションと、コミュニティでの出会いへのパッション。どっちもよいね!(イセ感想)

Q:どんなユーザーがターゲットなの?

CARTUNE福山:港区をスーパーカーではしるおっさん、ではない。どちらかと言うと地方でワンボックスに載っていて、いじるのが好きな人とか。サービスを運営しながらターゲットを探っていった結果、「都市より田舎の人のほうがクルマに乗らざるを得ない」というところにたどり着いた。

Runtrip大森:運動したいんだけどできない、走りたいけど走れない、という人に「身体を動かす」ことをライフスタイルに落とし込んでほしい。

NobodySurf岡田:世界中のサーフィン動画のクリエイターと、それを見る人(サーフィンが好きな人たち)をつなぐ。

ストロボライト石塚:日本では3,000万人が園芸ユーザー。グリーンが嫌いな人はいない。60代以上が多いが、例えば結婚を機に興味をもった若い方々なども取り込んでいきたい。

Q:どうやって初期のユーザーを獲得したのか?

ストロボライト石塚:以前は広告代理店やってたので、平日はスーツ着て仕事。夜はそのまま園芸店に行ってた。メディアを立ち上げたら、全国から20-30人無償で在宅ライターをやってくれる方々が現れた。自分の好みでいくと失敗する可能性が高い。データをしっかり見て、世の中のニーズに応えていく。

NobodySurf岡田:世界中のサーフィン動画を撮ってる人。一人でやっている時に、海外のクリエイターが作品を送ってくれた。

Runtrip大森:最初のユーザーは友達。面白いから無償で協力してくれる。すると、SNS上でファンコミュニティが出来てくる。MAU2000-3000人のころでも、台湾やオーストラリアの人から連絡がきたりする。既に海外ライターもいる。

CARTUNE福山:この中でも、初期ユーザーが一番集めづらいサービス。パッションメソッドは使わずに、広告をブチ込む。「人が集まらないとリテンションしない」という原理原則があるので、とにかく広告運用とアプリ改善を行う。「狩り場」はTwitterがメイン。あらゆるメディア(自社運用で20媒体くらい)に広告を出していった。

MixChannelのときもそうだったけど、これやりきるのすごいよ。(イセ感想)

Q:PassionTechは資金調達に有利?

CARTUNE福山:分かりやすいから有利!

Runtrip大森:金融機関はパッションを評価する軸がない場合が多い。一方個人の熱量は集めやすいのでクラウドファンディングで数千万円(140人)集めた。応援したいという気持ち、無償の愛を得ることができている。

NobodySurf岡田:必ずしも有利ではない。全く理解されないケースもある。パッションが伝わったときはよいが。

ボタニカル石塚:「植物×資金調達」でいうと、スタートアップのイベントに出た時、16人中2人の投資家には全然刺さらなかった。ただ、例えばエンジェル投資家の方はいい家に住んでいるケースが多いので、庭の相談もされた。金融機関の副社長とかは、郊外にいい家に住んでいるので、理解されることも多かった。

資金調達のしやすさで考えると、ほぼほぼ市場選択とタイミング×人な気がする。だから自分の好きな分野がそこにハマる確率は高くないと思うけど、ここにいるのは強力な応援者が見つかるまで走った人たちなんだなあと思う。(イセ感想)

Q:PassionTechは人材採用に有利?

ボタニカル石塚:50人中40人はWantedlyで採用できている。ビジュアルで写真見せて、エモいよエモいよ〜で気づいたら採用できていた。転職活動中の人ではなくて、ストロボライト社を見つけた人が一社だけ受けているケースが多い。(テキスト系のスカウトメールとかはあまり効果なかった)

NobodySurf岡田:仲間を集めるのに有利。社員とサーフィンにいく。

Runtrip大森:人材採用に有利。転職活動してなかったけど、出会ったので入社してくれる人がきてくれた。「一緒にはたらく人が友達になりやすい」というのが特徴。

CARTUNE福山:僕以外はパッションある。大学の自動車部とか。早稲田の自動車部はほとんどマイケルでバイトしている。オフィスにドライブシミュレーターがあったり、スキな人が楽しめる空間にしている。

会場からQ:何の価値をユーザーに提供することにフォーカスしているか?

CARTUNE福山:リアルに友達ができる。

NobodySurf岡田自分たちのサービスを見て、人が動くこと

ストロボライト石塚:ライト層をメインターゲットにしているが、たまにマニアックな情報を入れることで、信頼性を生み出している。

Runtrip大森:行きたい道に出会えるか、走った先で友達ができるか。箱根ランナーが「タイムじゃない」ことをやっていることが伝わったりするとよい。

それぞれのサービスを使ってみると、どんなパッションが潜んでいるか分かると思います!

やっぱり、好きな人がやっているサービスって、神が細部に宿ってるんですよね。

というわけでレポートお読みいただきありがとうございました。このパッションが日本中の起業家、そしてスタートアップに関わっている人たちに届いたら嬉しいなと思っています。

また、これらの素敵な写真は、フォトグラファーの剣持悠大さん(home video company)が撮ってくれました!ありがとう〜。

Twitterでは閃いたことなどつぶやいてます。

ではまた!

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イセオサム
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