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シマノ製チェーンリングの固定ボルトの罠にハマる
またしても、ロードバイクのどこからともなくパキパキと音が鳴り始めた。
まさか動力源にエンジンを持たないロードバイクで、異音との戦いがこうも伴うものとは思わなかった。
続:ロードバイクから出る異音(パキパキ音)が気になってしょうがない|massan (note.com)
音が鳴り始めたらまずはトラブルシューティング。
音は「ダンシングをしたとき」に鳴り、サドルに座っているときには鳴らない。音の発生源は、ダンシングで力をかけたときにクランク周辺から聞こえる気がする…。
というわけで、これまでの経緯から最も疑わしい音の発生源として、チェーンリング周りを確認してみたら、チェーンリングの固定ボルトが緩んでインナーチェーンリングがカタカタと遊んでいる。
音の発生源は十中八九これだろう。
解決方法は固定ボルトを締めるだけ。「案外あっけなかったな、フフフ…」
などとつぶやき、チェーンリング固定ボルトを締めようとしたら、
![](https://assets.st-note.com/img/1707014284090-rTk0xD7ZBL.jpg?width=1200)
ボルトをいくら締めても、ボルトは同じ位置に居座り、全く締まっていかない。これは…ボルトが空回りしていやがる。
以前、チェーンリング固定ボルトを増し締めしたとき、トルクをかけすぎてネジ部を壊してしまったのかもしれない。
そしてこれは、ボルトを締めることのみならず、緩めることも許さないという、最悪の事態にほかならない!
そして、シマノのチェーンリングの固定は、アウターリングにボルトの受け(雌ネジ)があり、そこへチェーンリング固定ボルトを締めて固定している。ボルトが空回りしているということは、ボルト側の雄ネジかアウターリング側の雌ネジの山が崩れているということで、運悪くアウターリング側のネジが崩れていた場合、アウターリング交換ということになる…
とにもかくにも、まずはこの空回りしているボルトを外さなければならない。
![](https://assets.st-note.com/img/1707718609453-KavU2Sl8jl.png?width=1200)
空回りしたボルトの外し方としては、生きているネジ部に引っかかるようにボルトを引っ張ったりしながら回せばよいので、何度も試みるが、全く手応えに変化がない…。
ほかに方法は無いのかとググってみる。
・ボルトをプライヤーなどで掴んでまわす
→掴むスペースがない
・ボルトの隙間にマイナスドライバーやテグスを突っ込んで、ボルトを引っ張りながら緩める
→ボルトが奥の方で空回りしていて突っ込む隙間がない
こうなると、もはや荒っぽいやりかたで壊す外すしかなかろう。
ということで持ち出したのが
ディスクグラインダーだ!!
ディスクグラインダーは我が家にある最強の工具であり、レンガからモーターサイクルのごついチェーンのカットなどに活躍。
これまで、こいつに破壊できなかったものはないのである!
![](https://assets.st-note.com/img/1707014469885-m8IDP7KPDE.jpg?width=1200)
ボルトの破壊外し方としては、ディスクグラインダーでボルトの頭を削ってボルトの締結を無効化。インナーリング、アウターリング、クランクをそれぞれ外す算段であるが、これは正に破壊行為であり、最低でもインナーリングは使用できなくなり、最悪の場合アウターリングやクランクまで使用できなくなるリスクもある。
でも、もはや他にボルトを外す手段が思い付かないので、大胆かつ慎重に作業を開始する。
グラインダーのスイッチをオン。
ギュイーーーーン!!! 住宅地に響き渡る轟音。
耳栓、ゴーグル、手袋の着用を忘れないように。
![](https://assets.st-note.com/img/1707018860726-oRodlWSAbY.jpg?width=1200)
ボルトの頭とボルト周囲のインナーリングの一部だけを削る。
手元が狂って、アウターリングやクランク、ましてや身体を削るなんてことのないように!
ただ、このチェーンリング固定ボルトは鉄製で固く、削るのに時間がかかる。根気よく、焦らず、少しずつ慎重に削っていく。
![](https://assets.st-note.com/img/1707018870515-1GtxmfBe2D.jpg?width=1200)
あと少しでボルトの頭を無効化できそうだ!
じわじわと削っていき・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1707014281390-NUn622gqkX.jpg?width=1200)
無事にボルトの頭の破壊に成功。
20分くらいはボルトを削っていただろうか。グラインダーならすぐに削れるだろうと思っていたが、甘い考えであった。
インナーリングは当然再利用はできないが、アウターリングとクランクには傷をつけずに作業することができた。
![](https://assets.st-note.com/img/1707018894651-aFlZevPG29.jpg?width=1200)
たかがボルトの空回りでこんなに苦労するとは
なお、アウターリングは、アウターリング側の雌ネジが崩れていたので、結局再利用は出来ず。
インナーとアウターの両方を交換する羽目になった。
交換後に試走してみたところ異音は解消!
作業の労苦があっただけに、音もなく軽快に走るロードバイクに乗れる気持ちよさを格別に感じながら、明日は坂道を強く踏み込む。
【教訓】
①:チェーンリング固定ボルトのトルク不足によるガタが、異音の発生源となることがある
②:①を気にするあまりチェーンリング固定ボルトを過度に締め付けるとボルトを舐めたり、ネジ部を破損させたりと、もっと大変なことに!
③一家に一台ディスクグラインダー