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しあわせのパン


おはようございます。

今日は
私が好きな映画の一つ
『しあわせのパン』という映画を久しぶりにみて

改めて
同じ作品でも今の自分で鑑賞すると
さらにグッとくるものがあったので
シェアします。






まずは、
作品が始まってすぐ冒頭のナレーション。

原田知世さん演じるりえさんの語り...
(優しくて柔らかくて、すごく好き)

初恋の相手はマーニだった。
小学生のとき家の近くに図書館があって、
そこで立ち読みならぬ座り読みした
『月とマーニ』。

少年マーニは自転車の籠に月を乗せて、
いつも東の空から西の空へと走っていきます。
ある日やせ細った月が言うのです。
「ねえマーニ。太陽をとって。いつも一緒に
 お空にいるととっても眩しくて。」

マーニは答えます。
「ダメだよ。太陽をとったら困っちゃうよ。
 太陽をとったら君がいなくなっちゃうから。
 夜に道を歩く人が迷っちゃうじゃないか。
 大切なのは君が照らされていて、
 君が照らしていると言うことなんだよ。」



マーニのことが大好きで。
私はずっとマーニを探していた。

だけどどんどん周りには、
好きじゃないものが増えていった。

大人になって働いて、
いつの間にか大変で、
ただ1人の家族父が亡くなって大変で、
心がひとりで小さくなって、
もうマーニはいないのだと心に決めた。

そして東京で沢山の大変がたまった頃、
水縞君が月浦で暮らそうとそう言った。      ...

絵本『月とマーニ』

どうですか?
出だしからこの映画の奥深さと優しさが
いっぱいです🌛💭
少年とは思えない、大人なマーニの名台詞。


照らされてるだけ あるいは 照らしてるだけ
どちらかではなく、

照らされながらも照らしているということ。

たしかに、と考えさせられる
マーニの言葉でした。



続いて、
香織と時生のシーン。

ここの台詞も、とっても良い。

食事を終わり夜空を見ていた香織と時生。
香織は時生に言う。
「かっこ悪い奴って思ったでしょ?」

時生は答えた。
「そうっすね〜。
 でもかっこ悪い自分を知っている人が、
 大人だと俺は思います。だから香織さんを
 見たときに凄い笑えたんです。一生懸命、
 幸せになろうとしているんだな〜って。
 もがいたことのある人間じゃないと、
 幸せは無いと思います。

 もがいてもがいて恥かいて、
 いいじゃないですか香織さん。」

そして時生は自分の仕事の話をした。
電車のレールを切り替えるのが時生の仕事。

「レールは簡単に切り替わるのに、俺の人生は
 簡単に切り替わらないんだなって。
 線路がずっと続いているように見えても、
 自分は北海道から出られないんですよ。
 なんか俺、もがけないんです。」

時生の話を聞いて香織は答えた。
「それってさ、、、
 もがいてるじゃん。
 来てみればいいじゃん東京に。
 一緒に行こう。」

時生は月を見ながら答えた。
「無理っすよ。仕事ないし、、、
 でも俺、今日は月が綺麗に見える。」


人生の渦中どん底に打ちひしがれて
月浦にやってきた香織と

慢性的だけど長い渦中を味わっている時生

お互いに一人でもがいていたら
まだまだ続いていたであろう渦中も
ぐちゃぐちゃに揺さぶられてこそ
摩擦によって見つかっていく香織と時生
それぞれの自分軸が、ほんとによかった。


最後に、

老夫婦(アヤと史生)のシーン。

カンパーニュの話。
(大泉洋が演じる水縞もとてもいい。)

史生に水縞が言った。
「カンパーニュって言う言葉があるんです。
 さてどういう意味でしょう?
 ヒントです。もともとの語源は、
 パンを分け合う人たちのことなんですが、
 さてなんでしょう?」

答えを悩んでいた史生に水縞は続けて言う。
「史生さん。しばらく家で過ごしませんか?
 もう少しいてくれたら、ここから満月が見え  
 てくるんですよ。」

(中略)

帰り際に史生は水縞に言った。
「カンパーニュの意味分かりましたわ。
  共にパンを分け合う人々。
  家族って言う意味違います?」

水縞は答えた。
「史生さん惜しいです。
 仲間って言う意味なんです。
 でも、

 それが家族の原点だと僕は思ってます。


家族の原点、、、仲間

ほんとに深くてまだ考察しきれてないけど、

りえさんが老夫婦を見送ったあと
涙ぐみながら水縞に言った言葉。

「ずっと。ずっと見てて私のこと。
 水縞君のことも見てるから。
 ありがとう水縞君。
 私のためにここに来てくれて。」

お互いを見つづけていく仲間、
パートナーシップには何かヒントがありそう。



おまけ。

(女の子のナレーション)

知ってますか?
人は乾杯の数だけ幸せになれる。
ヨーロッパのどこかの国では、
そう言われているそうです。

何か良い事があったら乾杯して、
何か残念なことがあっても乾杯して、
1日の終わりを今日も誰かと
乾杯と締めくくれたら、それは幸せだと。


女の子👧🏻がナレーションだからか
すごく耳にした後にじんわり余韻があった。


今日がどんな一日であろうと、
乾杯しましょう🥂

同じ空の下、今日も良き一日を。


📷昨日食べたフォカッチャも、しあわせのパンだった。



end.

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