【1】年収290万の派遣社員、挙げ句の果てに子ども部屋おじさん(43)が結婚した
「え、結婚?いきなり?」
物事っていうのは、唐突に進むもんです。
小田和正さんの名曲「ラブ・ストーリーは突然に」。まさにあれ。自分でも恋の顛末は予想だにしていませんでした。
当時、同居していたオカンは、何から伝えればいいのかを熟考せずに、
「どうやって暮らしていくん?」
「あんた、家事できんの?」
「あんた、貯金あんの?」
「そもそも婚活とかしてたん?」
「どこの誰?知ってる人?」
「あんた今日、晩ごはんいるん?」
矢継ぎ早にそう言ったのを覚えています。
最後の一文だけ、返事はしておきました。
そりゃそうですよね。経済的にも精神的にも自立していない人間が何を言うとんねんと。
世間一般的に普通とされている人間ではないことは、重々承知の上。身の程はわきまえております。
実家でダラダラやって、よそ様に迷惑を掛けずに細々とやれりゃいいや。そう考えていました。
本気で婚活している方々に申し訳ない
そう思えば思うほど、40代婚活市場には足を踏み入れられませんでした。
見た目を皮切りに、年収・身長・学歴・職業・長男か否か……書き切れないほど、様々なスペックが要求される世界。そもそも土俵にも上がれない。
「負けるとわかってても、戦わなきゃ行けない時があるんだよ!」
と、何者にもなれなかった自分を奮い立たせてまで挑んだお話はまた次回。