気休めを言うよ。



気休めを言うよ

人は
自信の全部を失くした時
見通しが何も立たなくなった時
本当にどうしようもないくらい
根拠も説得力もない
気休めを笑って言うよ

人は良くなっていく って

実際
世界はばかみたいに無限なんだ

僕らが、じゃなくてね

世界は無限で
良くなる余地もありあまってる
良くなっていくよ

でも人は小さすぎて
塵ひとつ乗り越えられないし
失くしてしまうんだよ

それで気休めを言うよ

本当に悪い時なんて終わってしまえば一瞬だし
壊れていくものなんてなくて
新しいものは生まれる一方で
今あるものはすべて形を変えていくだけなのだと

本当の救いは
きっと正しいものではなく
力でもたらされるものとも限らなくて
むしろ
きみの鋭い視線に耐えられないで
うつむいているような
かよわいところから
気休めとして
でてくるんじゃないのかな

傷跡を笑いにして
厚いかさぶたに覆われて光らなくなった心を光らして
子供から見たら一番ばかみたいに聞こえるような
単純で短い気休めを言うんだよ

良くなっていく
良くなっていく って



#詩 #のようなもの