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罪の味 チョコバナナパウンドケーキ

どーも。都内一流ホテルで16年勤務した、フリーシェフ、僕です。

先にお伝えします。

今回の分量はかなり砂糖減らしました。

中に入れた材料に対して必要な量の砂糖を入れて、チョコレートもハイミルクチョコレートにし、ナッツと丸ごとバナナにカラメリゼ処理をした場合が本当にヤバい罪の味がします。無期懲役程度の悪行です。絶対に太りますよ☆


今回のベースは『パウンドケーキ』です。

フランス語では quatre-quarts カトルカーズ。4分の4という意味で、材料が卵、小麦粉、砂糖、バター、が1種類×4種類を同量、ということに由来します。 この場合の材料は計りで計った量です。

さて、パウンド=ポンド(約453g)です。現代では1lbは450gとして流通しています。コックとしてはバターを1ポンドで数えたりします。

ちょっと情報源が怪しいのですが、

当時イギリスでパウンドケーキはウエディングケーキとして作られていたようです。4種類の材料を1ポンドずつ用意していたようですが、その計量を聖書と同じ重さに計量したという話を聞いたことがあります。当然、電子スケールなんてない時代です。聖書と材料を天秤にかけて、釣り合うのが450gだったそうです。なお、4種類を1ポンドずつそろえると1800gですよ。

現代では是非200gとかで作ってみましょう。

お菓子は計量が命です。

でも、パウンドケーキやクッキーは『混ぜて、焼く』というとてもシンプルな科調理方法を取ります。雑で無骨なクッキーなんかもいいと思います。

また、工程は中身があっても、プレーンでも変わりません。このやり方を覚えるとお菓子を作るのに必ず役に立ちます。ゆっくりでいいのでモノにできるといいですね。

美味しけりゃいーの。


THE材料) 長さ12cm×深さ6cm型 × 2台分

無塩バター  200g

砂糖  200g

全卵 3個分

薄力粉 220g

ベーキングパウダー(B.P) 6g

塩(できれば天然塩) 少々

☆カトルカーズなのですが、分量を変えています。

中に入るもののバランスで変えました。差がありすぎる分量でなければアレンジしても面白いですね。


〇中身

板チョコ 300g

(ダーク、ミルク、ハイミルク、どれ使っても美味しくできますが、それぞれ特徴が変わります。甘みを一番感じるのはハイミルクです。一番ビターでカカオ感を感じるのはダークです。今回はダークで300g。ハイミルクでは200gでいいでしょう。)

ナッツ類 100g

(必ず無塩のものを使ってください。日本国内で流通する商品のパック裏には必ず書いてあります。)

バナナ 中身に刻んで入れる分 4本

バナナ 丸ごとにする分 2台で6本

〇別に必要なもの

長さ12cm×深さ6cm型

型に塗る無塩バター

型に貼るクックパークッキングシート

旭化成さんのホームページです。スーパーマーケットやドラッグストアで売っていますので、手配してくださいね。


工程)

型にバターを塗ってクックパーを貼り付ける、バターを計量して角切りにしてボウルにいれて室温にする、砂糖、小麦粉塩B.Pの計量、卵を割り混ぜ計量、チョコの計量とカット(か湯銭で溶かす)、中に入れるバナナを刻む、ナッツを刻みオーブンで炒る、バター、砂糖、粉類、全卵、チョコ、ナッツを混ぜて、型に半分入れる、丸ごとバナナを入れて残りの生地を入れ、型を落として空気を抜く、170℃70分のオーブンに入れる、真ん中を串かフォークで刺して生地がつかなかったら焼けてます、粗熱が冷めたら型から外して、クックパーを外す、完全に冷めたら完成。


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型にバターを塗り、クックパーで覆います。クックパーは型と食材がくっつくのを防止するためです。ただ、今回のパウンドケーキはバターの含有量が多いのであまりくっつかないかも。くっつくかも。なのでクックパーで覆いましょう。この時点でオーブンは180℃にしておいてください。理由は後述。

計量を行います。

バター、砂糖、B.P+塩+薄力粉(混ぜてふるう)、卵(割りほぐす)

次にカット関係を先に行います。

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今回はクルミ、カシューナッツ、アーモンドのミックスパックを使いました。写真を参考にカットして、一度オーブン180℃に入れて乾煎りを行います。乾燥材や湿った味を飛ばすためです。全部で5分ほど入れますが、半分の時点で取り出し、混ぜてください。焦がしてはいけませんよ。

出来たら粗熱を取っておいてください。

バナナをカットします。皮をむいて天地落として、筋を抜いてください。

混ぜこむバナナは適当に細かくカットしてください。これは生地に溶けてしまうものと考えて結構です。

丸ごとバナナは型に合わせて大きさを決めてカットしてください。

チョコレートをカットします。

今回、僕は湯銭で溶かしてしっかり混ぜましたが、細かく刻んで生地に加える方法もあります。刻むと、冷たくした場合のケーキではパリパリとした食感を得ることができます。完全にお好みで選んでください。

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さて、

バターを角切りにしてボウルに入れ室温にします。よく言う『ポマード状』ってやつです。特に冬ですが、あんまり柔らかくならなければオーブンに20秒ほど入れてホイッパーで混ぜましょう。完全に溶かしてはダメ。

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バターに砂糖を全量加えます。この場合の砂糖は冷たいものという扱いです。すなわち、バターが固まってきます。しっかり混ぜましょう。固まったら火にかけてはいけませんが、オーブンで10秒ほど入れてみてくださいね。

写真撮り忘れましたが、塩+B.P+薄力粉を加えます。今回は『ある程度』混ざればOKです。この後卵(=液体)を入れるからです。

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全卵を少しずつ加えます。ここでしっかりダマがないように混ぜてください。ボウルに入った生地の真ん中をドーナツ状に窪ませ、そこに全卵を入れる方法です。今回は『個数』でレシピを組みましたが、グラム指定で書かれているレシピも存在します。計ればいいのですが、M卵の可食部は55g、卵黄が20g、卵白は35gとされていますが、鶏卵は工業製品ではありません。当然誤差があると思ってください。

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湯銭で溶かしたチョコを加えます。チョコレートはガンガンに火にかけると分離します。ショコラティエに言わせると、火を消した湯銭で溶かすぐらいがちょうどいいとかなんとか。

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では生地にチョコを加えて混ぜます。この分量ですと、ムラがあるように混ざらないと考えます。実は分離直前でした。危ない。

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そこに混ぜ込む用のバナナとナッツ類を加えます。写真はホイッパーですが、本来ゴムヘラを使うべきです。ホイッパーですと無駄に生地に気泡が入る可能性があります。ここでアツアツのナッツを加えてしまうと、チョコが分離するかバターが溶けすぎて生地も溶ける可能性があります。

生地に混ぜる材料ははここまでです。

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型に生地を半分ほど入れて、バナナを入れます。これは好みですが、入れずに生地だけ焼く方法でもおいしくできます。丸ごとバナナを入れることによってケーキの食感が変わるんです。ただし、生バナナを入れるので日持ちはしなくなります。

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残りの生地でバナナに蓋をして、型を落として空気を抜きます。写真左側に乗っているのは無塩バター(レシピ外)です。置くことでバターが溶けて上がいい感じでくぼみができますが、カロリーは増えます☆

もし生地が余ったらクックパー敷いた天板に生地を流し、平たく流して焼くとガトーショコラっぽくなります。

パウンドケーキの屋根に窪みがあるのはこうやって作っています。

オーブンに入れます。先述した180℃に入れて、オーブンを170℃に落とします。オーブンという機械はガス電気問わず扉を開けた瞬間に一気に温度が下がります。シューアラクレームやスフレとかやるときの影響はすごく大きくあります。

70分入れます。

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45分くらいで出しました。天板の前後を入れ替える差し替えという作業を行います。

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普通この時間で中身は見ないのですが、参考までにの写真です。45分時点ではフォークを指すと中が生です。残りの時間、オーブンに入れましょう。

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これが70分で刺した時の指針です。三又フォークの右側に付着していますが、これはチョコ部分だけです。この生地のうち、バター分とチョコ分は高温で溶けます。上部分は小麦粉が焼けていないんです。味見するとわかりますよ。

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さあ取り出しました!

写真撮り忘れました!

まずはオーブンから取り出して粗熱を取ります。触ると火傷するのである程度室温よりちょっと上、位にしてから側面にナイフを入れます。

その後、型の天井に網付きバットを置き、型ごと

ひっくり返します。ゆっくり型を抜こうとすると抜けるはずです。クックパーを少し動かすと型とケーキが離れます。

次にクックパーをケーキから外します。クックパーは破れやすいのでケーキに付着しないように注意。

しっかり冷まします。

冷蔵庫でしっかり冷ますとバター分とチョコ分が固まります。

冷たい状態と、熱い状態、それぞれで召し上がってみてください。熱い方は罪の味がしますよ。

カットするのは冷たい状態の方がいいですよ。

これには酸味のきいたフルーツのソースがいいかもしれませんね。



☆おまけ

ベーキングパウダー(もしくは重曹)を入れないのが本来のパウンドケーキです。

加えると、

膨らまない代わりに、仕上がりがずしっとした重量感のあるケーキになります。罪の味です。

抜くと、

膨らんで、仕上がりが、軽い(=ある程度気泡ができる)ケーキになります。罪の味です。

食感が同じでもカロリーは同じですよ。

完全に好みなので、好きな方でやってみてくださいね。

読んでいただいてありがとうございました。


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