【読了】 #15 『この闇と光』

『この闇と光』

著：服部まゆみ

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友達に借りた本。僕が好きそうな本だと言って貸してくれた。

いわゆるどんでん返しっぽいミステリーにそこまでの魅力を感じない自分としては、読んだ直後はそんなにハマってない気がしたけど、後からキャラクターの心情なんかを考えると、じわじわ好きな感じがして来た不思議な本でした。

盲目の王女レイアは森の奥の館に囚われながらも大好きなお父さまと共に暮らし、その世界の中で幸せを感じていた。
しかし、レイアが成長したある日、突然その日常が失われてしまう。そこで明かされた真実は今までのお父さまとの幸せな日々を根底から覆すものだった。

もちろんミステリーとしての完成度は非常に高く、それまでに散りばめられた違和感が一気に紐解かれる瞬間はめちゃくちゃに気持ち良いが、それと同時に、それまでの満ち足りていた日々やお父さまとの関係までをも覆す事実に主人公のレイアがどう向き合うかという様も非常に読んでいて面白い。

ミステリーが好きな人ももう少し純文っぽいものが好きな人もそれぞれの楽しみ方ができる面白い本でした。

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