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アッチューマ現象論

 恋人とのデート、友人との飲み会、時間はあっという間に過ぎる。面白くない授業、テストや面接直前の不安な時間、時計の針は遅々として進まない。ほとんどの人に共感してもらえることだろう。しかし、不思議なことでもある。

 昔の人間は地球の自転を1日と決めた。それが時間の基準になっている。したがって、時間はいつも一定だ。1時間後に集合と言えば、ほとんどの人は集まることができる。(例外はある。)

 では、同じ時間でも長く感じたり短く感じたりするのは何故だろうか。その感じ方は状況で変わるだけでなく、全く同じ状況でも人によって異なることがある。つまりその原因は感情だろう。これも多くの人がなんとなくわかっていることだと思う。

 あっという間だと思ったデートも、相手にとっては退屈で長い時間だったかもしれない。今、一つしかないこの時間の中で皆生きているのに、その一人ひとりに違う時間がある。矛盾しているようにも感じる。「感情のせい」、ただその答えで納得できるほど僕は大人ではないらしい。

 そんな話を友人にした時、とても良い言葉をもらったので紹介したいと思う。

「神様が唯一曖昧にして、整理することを手放した概念が時間だと思う。」

この考え方が非常に気に入った。神様が曖昧にしたものを人間が無理やり定義したから、時々矛盾や疑問が生じるのだとしたら、それはとても納得のいく答えだ。

 もちろん感情のせいだというのは何となくわかっている。神様の存在を完璧に信じているわけでもない。しかし、時々は神頼みする時もあるし、運の良し悪しで神様の存在を意識することもある。多分それが人間、日本人というものだ。

 そして何より、全てに答えがあって、科学的に証明できるというのは素晴らしいことであると同時に、少し寂しいことでもあると思う。何もわからなかった小さい頃は、なんとなく今より近くに神様がいて、世界がキラキラして見えたような気がする。友人から貰った言葉でそんな昔を思い出した。

 noteを始めてちょうど一年の今日 2024/10/16。45本目(多分)の記念すべきnoteは時間についてだった。この一年はいろんなことがあった。いつも以上にいろんな感情になった一年だったと思うし、そのためかとても短く感じた。歳をとったから短く感じているという正論パンチは受け付けない。皆さんにとって、この長々としたnoteを読む時間が、あっという間であったことを祈る。これからもよろしくお願いします。

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