イギリス/ばら戦争
序文
百年戦争が終わった後、イングランドは内戦の混乱へと突入しました。この時代の最も象徴的な出来事が「ばら戦争」です。
この戦争は、イングランドの王位をめぐる争いであり、王家の分裂が引き金となって30年にわたる激しい対立が繰り広げられました。
今日は、百年戦争後のイングランドの様子を学んだことを共有させて頂きます。
※この戦争が起きた経緯が非常に興味深いです。プランタジネット朝の王の兄弟の家系が王位を争い,短期間で三つの王朝が出来たという点です。
バラ戦争を学習する教材
バラ戦争について興味ある方は是非こちらの教材をご参照ください。とても詳しく書かれているNOTEの記事がありましたので、こちらを参考にさせて頂きました。
ばら戦争の背景
百年戦争の後、イングランド国内では王位を巡る権力争いが深刻化していました。ヘンリー6世の治世は、精神的な不安定さと政治的な無能さによって混乱が続きました。
これにより、王家の血筋を引くランカスター家とヨーク家の間で王位継承を巡る対立が顕在化し、内戦の火種となりました。両家はそれぞれ赤と白のばらを紋章としていたことから、この戦争は「ばら戦争」と呼ばれるようになりました。
ばら戦争の経緯
戦争は1455年に第一次セント・オールバンズの戦いから始まりました。その後、エドワード4世がランカスター家から王位を奪取しましたが、その後も戦闘は繰り返されました。この争いは、1485年のボズワースの戦いでリチャード3世が敗北するまで続きました。
ばら戦争の内容と結果
ボズワースの戦いでは、ランカスター家の血を引くヘンリー・テューダーがリチャード3世を倒し、イングランドの王位を獲得しました。
彼はヘンリー7世として即位し、テューダー朝を開きました。これにより、ばら戦争は終結し、長い間続いた内戦に終止符が打たれました。ヘンリー7世は、ランカスター家とヨーク家の統合を図るため、ヨーク家のエリザベスと結婚しました。この結婚は、両家の対立を終わらせ、新しい時代の幕開けを象徴しました。
ばら戦争後のイングランド
戦争が終わった後、イングランドは政治的安定と経済的繁栄を取り戻しました。ヘンリー7世は中央集権化を進め、王権を強化しました。また、王権の強化により、貴族の力を抑制し、国内の安定を維持しました。これらの政策により、イングランドは次第に強大な国家としての地位を確立していきました。
注目点:テューダー朝の紋章
テューダー朝の紋章は、ランカスター家とヨーク家の両方のスタイルを継承することとなりました。(上の画像ご参考にしてください)
結論
ばら戦争はイングランドの歴史において重要な転換期を迎えた出来事でした。戦争を終結させたヘンリー7世の登場は、イングランドの絶対王政の時代の始まりを告げ、安定と繁栄をもたらしました。
感想
ばら戦争の歴史を振り返ると、プランタジネット朝からランカスター朝、ヨーク朝、そしてテューダー朝へと頻繁に王が交代したことに驚かされます。なぜこれほどまでに王様が変わるのか、不思議に思いました。
王位を巡る争いが続いたこの時期、イングランドの王座は不安定であったことが伺えます。それでも、中世イギリスの人々は国王による政治体制を支持しており、最終的には新しい時代が始まり、安定が訪れたことに歴史の面白さを感じます。
参考資料:中世イギリス・フランス/百年戦争
こちらは私が書いた百年戦争の記事です。ばら戦争は百年戦争と繋がっています。こちらの記事も是非ご参考にしてください。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。ヨーロッパに住んでいる目線でこれからもお役に立てる情報を書かせて頂きます。
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