リビングから丸見えのワークスペースをすっきり見せるコツ
家がオフィス化して落ち着かない問題。収納先生はどうしているかと思ってライフオーガナイザー®の田中由美子さん宅を訪ねたら、ヒントがたくさん見つかった話。
もの選びでオフィス感を抑える
田中さん宅のワークスペースはリビングの隣。間仕切りがないので、どちらからも丸見えなのですが、見た目にうるさい感じがしません。暮らしに仕事が溶け込んで、同じ心持ちで行ったり来たりできる感じ。実際のところ、すごく落ち着きます。
その理由は……。
・PCや事務機器は、白やシルバーで存在感を抑える
たとえば椅子(ヴィトラ)の色は黒ではなくシルバーグレー。デスク(カルテル)は白で、やわらかなフォルムを備えた軽いデザイン。事務機器はつい機能を優先しがちですが、田中さんは見た目も諦めない。暮らしになじむデザインをとことん探しています。
・インテリアをミックスする
そしてインテリアコーディネート。スタイルや素材をそろえない。あえて混ぜる。どちらかひとつに統一すると、暮らしと仕事は乖離して逆に目立ちます。上級者の技なのですが、ルールを知ればやってみたくなります。
・スタイルのミックス モダン+ナチュラル
・素材のミックス ラミネート、クロームメッキ、スチール+木、土
視覚情報を減らして集中する
リビングとの間仕切りがないと、暮らしと仕事が「地続き」で集中モードになりにくいもの。
そんな場合、まっさきに手を打ちたいのが、ウィークポイント対策。田中さんの場合は「ビジュアル」で、視覚情報をコントロールすることで、集中力を上げています。
・視線の先はすっきり
目に入るのは、ペンケースとトレー、観葉植物。お子さんの筆記具入れも、絶妙の深さで中身が見えにくいものをチョイス。
・収納家具は背後にレイアウト
ビスレーのキャビネット(白)に書類関係、ヴィンテージのドロワーに文房具やプリンター用品を収納。椅子から手が届く範囲で、座ったまま出し入れできます。
収納を小さくする
ペンケースやトレーを小さくすると、デスクの上が片づきます(見出し画像)。
逆では? と思うのですが、ケースが大きいとなんでも入れて、元の位置に戻そうとしなくなります。すると、次第にごちゃごちゃに……。
「ほら、ビジュアル重視だから、ほうっておけない。イライラが片づけのスイッチを押してくれるのです」(田中さん)。あえて小さくしてリセットのタイミングをつくる。なるほど!
リノベーションでフラットな空間に
家で仕事をするのが当たり前になった今、マンション購入時にリノベーションする、という選択もアリだと思うのです。
とくにリビングに隣接する和室は、なんとなく中途半端な扱いで、おもちゃや来客用布団の置き場になりがち。
それなら、思い切ってフラットな空間に変えておく。暮らしの変化に対応できるように。
田中さんは9年前に、リビング隣の和室をリノベーション。押し入れを撤去し、床に白のPタイルを貼り、壁と天井は白く塗装。せめて床、壁、天井を替えておくだけでも、ワークスペースは格段につくりやすくなる。
まぁ今思えば、ですが、突然始まるリモートワークにも慌てずにすみます。
※収納先生……片づけサービスに従事する人。
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