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12.6|茨城@仙台|東の上位争い

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B2東地区は上位争いが熾烈です。頭一つ抜け出している群馬を追いかけるのが仙台と茨城。ディフェンスなら仙台、オフェンスなら茨城という印象だけど、どちらもあまりちゃんと観たことがないので単なる印象です。GAME1では仙台が完勝していたのは結果だけ観ました。

茨城はタプスコットじゃなくてクウソーが先発。その分、平尾・福澤の日本人ガードコンビが序盤から積極的。ガンガン仕掛けます。クウソーはグッドプレイヤーだけどやはりロールプレイヤーなのでちょうどいい感じ。小林大祐もいるしね。ただ、特にゴール付近は堅い仙台のディフェンスのために、そう気持ちよくは得点できません。

仙台の方はダニエル・ミラーとエリック・ジェイコブセンの外国籍選手2人が清々しいほどに献身的。スクリーンのセットやボールの中継役からのアシストなど、チームプレーに徹しているおかげもあってきれいにボールが動きます。茨城のディフェンスもそれほど激しさを感じない。だからオープンはつくれているんだけどシュートは入らず。うーん。仙台はオフェンスのRtgは高くないので、「いつもの仙台」ということになるのでしょうか。

仙台がリードする時間帯もあったものの、メンバーが入れ替わり始めると仙台のミスが増えて茨城がリードを広げます。ここは両チームのベンチの厚みの差が出た印象。いや、でも茨城は交代で出てくるのがタプスコットと眞庭だもんなあ。仙台は確か外国籍選手が現在は2人体制で、鎌田選手が頑張るものの、茨城相手だとさすがに苦しいか。

スターターがコートに戻り始めるも、茨城のシュートが調子よく決まり、差は縮まりません。茨城はオフェンスの好調さがディフェンスにも伝播してきた感じで、フットワークがよくなった気がする。仙台はミラーとジェイコブセンのインサイドを使ってなんとか喰らい付こうとします。局地的に見ればここは確かに仙台が有利。でもシュートは低調で、それをそのまま速攻からの得点に繋げる茨城。ハーフコートは守れる仙台だけど、トランジションになるとそうそうは止められない。茨城はみんな身体が強くてフィニッシュ上手いし。となると、シュートを決めるしかない仙台。苦手なオフェンスを頑張らないと得意のディフェンスも発揮できない。

手詰まりの感もあった仙台をルーキーの笹倉選手が救います。アルバルク東京からの期限付き移籍でやってきた期待の星。ドライブにポストプレーにサーカスショットに獅子奮迅。ドライブの鋭さはないけど、ヘジテーションが超絶技巧。なんでB2でやってんだ。前半で終わってもおかしくなかった試合を一人で13点差にまで戻してしまった。流川かよ。

さて、後半が始まると茨城は攻撃の狙いをインサイドへ。仙台の外国籍選手がファウルトラブル気味なので、そこを突いたのかな。でも、クウソーに点を取らせようとするのは微妙だった気がする。2分ほどでタプスコットにスイッチしたのはやはりボールをもっと動かすべきだと思ったのでしょうか。逆に仙台はビッグマンたちがオフェンスでも頑張って得点。寒竹選手のスリーも当たり出して1桁点差にじわりと詰め寄ります。変な距離のミドルを止めて、ゴール下かスリーにシュートを整理したのが功を奏した。笹倉くんの頑張りも報われたね。

9点差になってからはスリーポイントの入れ合いで、10点差前後を行ったり来たり。仙台は中央のネイル付近にいるミラーがボールをコントロールして、コーナーへ散らしてスリーをアシストしたり、バックドアのパスを通したり。流行りのポイントセンターのようなプレーを見せます。ミドルも上手いし、もちろんポストアップだって。なんでもできるミラーさまさま。

そんな感じで仙台がひたひたと詰め寄ってきますが、中央からからコーナーへボールを散らすパターンに茨城が慣れてきて、パスコースを読まれ始めたところでドリブルオフのプルアップスリーを沈める笹倉くん。いやはやあんたがエースだ。仙台が6点差まで追い上げます。フリースローが入ってればもっと詰められたのに。

しかし、なんとかファウルを我慢していたジェイコブセンがついに4つ目で鎌田選手と交代。すると、そのファウルを引き出したタプスコットが1on1大会の始まり始まり。鎌田選手のファンには見ていて辛い展開でした。だからやっぱり仙台は外国籍選手の枚数が足りてない。誰かを補強すれば穴はすぐに塞がりそうですが。それでも仙台は終盤に2本のスリーを立て続けに決めて6点差で4Qへ。なんで茨城はタプスコットを終盤下げたんだろう?

4Q最初も仙台はジェイコブセンがベンチで、鎌田選手が引き続き出場。ミラーはずっと出ているのでさすがに疲れてるよ。というかほとんど出ずっぱりだ。茨城はトラソリーニ&タプスコットのオフェンシブな組み合わせ。で、タプスコットのマーク役は鎌田からミラーにスイッチ。司令塔にポストプレーにストッパーまで任されるミラー is 大黒柱。いくらなんでも働かせすぎじゃないか。

インサイドのローテーションが苦しい仙台は、ペイントのディフェンスがどうしても甘くなります。そこを狙って突き離す茨城ですが、仙台は苦手なはずのアウトサイドシュートが後半絶好調で、渡辺・寒竹のスリーで何度も追いすがります。すると小林や遥がお返しのスリー。迫る仙台もすごいけど、それを押し返す茨城も偉い。後半の3FG%を高めた茨城が、粘るホームの仙台を振り切りました。最後は選手層というか外国籍選手の厚みが勝敗を分けたかな。

ところで仙台は4Q、笹倉選手がDNP。寒竹選手のシュートタッチが良かったし、澤邊選手もいいドライブしてたもんね。きっちりとセットオフェンスを組んでくる仙台は、そのシュートが決まればいいけれど、前半のようにタッチが悪いとズルズル行ってしまう。そんな時に個人で打開できるカードとして笹倉選手のような存在は貴重。ハンドラーもできるし。とはいえ優勝や昇格を目指すならインサイドの厚みはほしいので、空いた外国籍選手の枠でシーズン終盤に向けて誰かを取るのでしょう。


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