経営の見える化「私は会社が大好き!」
能勢鋼材株式会社の試み①
現在、大阪デザインセンターがお取引をさせていただいている企業の1社に『能勢鋼材(のせこうざい)株式会社』があります。
能勢鋼材株式会社は、大阪市旭区に本社を持つステンレス鋼材の販売・加工を行う中小企業です。
1969年の設立以来、ステンレス鋼材をお客さんの求めるサイズにカットし翌日には納品するというビジネスモデルで成長してきました。
モノづくりネットワーク力、顧客密着力、品質管理力に優れ、関西を中心とする製造業を一貫して支援してきました。
現在、年商60億円、社員数80名超のうち半分が女性です。
ここに能勢鋼材の成長の秘密があると言えます。
これについては、次回以降に述べることとして、今回は能勢鋼材でのワークショップの様子をお伝えします。
ブランド化に向けて
順調に成長を遂げてきた能勢鋼材ですが、経営陣にはちょっとした悩みがありました。
Quality(品質)、Delivery(納期)、Cost(コスト)で、これまでお客様のニーズに応えてきたわけです。
ここでちょっと気が付きませんか?
普通は“QCD”と言うところ、能勢鋼材では“QDC”と言います。ここにも能勢鋼材が重視しているものが見えてくるような気がします。
経営陣はこれまでのQDCだけでなく「能勢鋼材だから選ばれる何か」が欲しいというのです。簡単に言えばブランドなのかもしれません。
ブランドは、何かをすればすぐに手に入れられるものではありません。品質のほかにお客様に愛される何かが必要です。
「ステンレス鋼材」と言えば「能勢鋼材」がお客様に想起されるようにならなければ、ブランド化したとは言えません。
「経営の見える化」ワークショップへ
私たちは、第1歩として社員一人一人が、会社のことを愛して誇れるようにならなければならないと考えました。
この会社では「共創共栄」という経営理念を掲げており、お客様と共に栄えていこうという姿勢で経営を行っています。
しかし、それらが社員の隅々までいきわたっているのか、社員は会社のことを本当はどう思っているのかという点について、正直な所、ばらつきがあるというのが、経営陣の印象でした。
そこで、私たちは、社員向けに「経営の見える化」ワークショップを開くことを提案したのです。
能勢鋼材株式会社の試み②へ続く