映画「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」かえでと花楓 高校受験×アイドル×進学校か通信制高校か
アニメ映画を観てから数年。新作が楽しみだった。観ていて感動してしまった。やはり、兄弟姉妹が成長する姿は感情が動かされる。なんと言っても花楓が進学校ではなく、自分でしっかり考えた結果、通信制の高校を選択するシーンはよっしゃと心で声を上げた。進学校、通信制高校どちらがいいかというまわりの評価ではなく、花楓が兄の咲太とともに、通信制高校に通っているアイドルに話を聞いて決める。自信を持って行きたい高校を選択するのは素晴らしい。顔に強さがあり、自信がうかがえる。消えてしまったかえでの人格を引き継ぐのではなく、花楓が決めるからこその映画だ。
思春期症候群がメインではなく、花楓がかえでの想いを引き継ぎ、自分で未来を決めるのが最高だった。消えてしまったかえではTVシリーズでやったが、本当に悲しかった。だからこそ、花楓が主人公の話を観たかったのだ。身近な人が成長していく物語は感情にくるものがあるし、シリーズ作品だと尚更だ。消えてしまったかえでといまの花楓。はたから見れば同一人物だが、中身が違う。それをテレビシリーズ最終回と劇場版で丁寧に表現しているのは流石の一言。あと、咲太にとってかえでが消えてしまったのがトラウマになっており、それが保健室のシーンで観られるのが印象的だ。やはり、まだ傷は癒えていなく、だからこそ余計に花楓のために行動しているのだと。