『踊子』
神様ある日 意を決して
宇宙のとおくへ 引っ越すと
胸いっぱいに 風を吸う
その目はとても 嬉しそう
「星々の 砕ける音色に合わせつつ
ひねもす踊り明かそうか!」
✳︎✳︎
踊りはじめて 幾億年
なんだか 悲しくなってきて
その目と髪と 脇の下
涙と汗が 飛び散って
万物全てを 巻き込んで
風船みたいに 飛んでった
後に残るは 踊子と
絶対零度の ボイドだけ
踊れば 踊れば 涙枯れ
汗枯れ 血枯れ 身が痩せて
踊れど 踊れど 踊れども
踊れど 踊れど 踊れども
踊れど 踊れど
さ
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