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《有料、冒頭試読》【73年考察/(11)(打者編)「本塁打 個人記録」の73シーズン考察】

(写真 ロッテ「ホカロン」のCMに出演した歴代通算本塁打1位の有藤道世(左)とシーズン本塁打球団記録の落合博満(右))

(11)(打者編)「本塁打 -2- 個人記録」の73シーズンベスト10

 前回の本塁打球団記録に続き、今回は本塁打の個人記録編。
 まずは本塁打王のタイトル獲得者と、一つの目安として「30本塁打」を記録した打者をリストアップ(この項最後に20本塁打打者一覧を記載)。

【本塁打王と30本塁打以上打者一覧】

★1950(昭和25)年…【本塁打王】別当  薫(30歳) 43本(477打数)(120試合制)※打点と二冠
★1959(昭和34)年…【本塁打王】山内 和弘(27歳) 25本(425打数)(引分再試合、大毎は136試合)
★1960(昭和35)年…【本塁打王】山内 和弘(28歳) 32本(483打数)(引分再試合、大毎は133試合)※打点と二冠
◇1963(昭和38)年…(30本塁打)山内 和弘(31歳) 33本(リーグ2位)
◇1970(昭和45)年…(30本塁打)アルトマン(37歳) 30本(リーグ5位)
◇1971(昭和46)年…(30本塁打)アルトマン(38歳) 39本(リーグ4位)
★1977(昭和52)年…【本塁打王】レロンリー(29歳) 34本(467打数)(130試合制)※打点と二冠
◇1978(昭和53)年…(30本塁打)レロンリー(30歳) 30本(リーグ2位)
◇1979(昭和54)年…(30本塁打)レオン.L(27歳) 35本(リーグ2位)
◇1980(昭和55)年…(30本塁打)レオン.L(28歳) 41本(リーグ2位)
◇   〃   …(30本塁打)レロンリー(32歳) 33本(リーグ8位)
◇1981(昭和56)年…(30本塁打)落合 博満(28歳) 33本(リーグ3位)
★1982(昭和57)年…【本塁打王】落合 博満(29歳) 32本(462打数)(130試合制)※三冠王
◇1984(昭和59)年…(30本塁打)落合 博満(31歳) 33本(リーグ2位)
◇   〃   …(30本塁打)レロンリー(36歳) 31本(リーグ3位)
★1985(昭和60)年…【本塁打王】落合 博満(32歳) 52本(460打数)(130試合制)※三冠王
★1986(昭和61)年…【本塁打王】落合 博満(33歳) 50本(417打数)(130試合制)※三冠王
◇   〃   …(30本塁打)レロンリー(36歳) 31本(リーグ6位)
◇1989(平成元)年…(30本塁打)Мディアズ(29歳) 39本(リーグ3位)
◇1990(平成2)年…(30本塁打)Мディアズ(30歳) 33本(リーグ7位)
◇1993(平成5)年…(30本塁打)М.ホール(33歳) 30本(リーグ3位)
◇2001(平成13)年…(30本塁打)ボーリック(35歳) 31本(リーグ9位タイ)
◇   〃   …(30本塁打)D.メイ (33歳) 31本(リーグ9位タイ)
◇2003(平成15)年…(30本塁打)フェルナンデス(29歳) 32本(リーグ6位)
◇2004(平成16)年…(30本塁打)ベニー.A(33歳) 35本(リーグ4位)
◇2005(平成17)年…(30本塁打)李スンヨプ(29歳) 30本(リーグ6位)
◇2019(令和元)年…(30本塁打)Bレアード(32歳) 32本(リーグ5位)

 三冠タイトルの中で、球団史上一番獲得が少ないのが本塁打王になる。2リーグ初年度の1950(昭和25)年に別当薫が43本でパ・リーグ初代本塁打王となったが、2位が30本という大差での獲得だった。
 2度目の本塁打王は9年後。1959(昭和34)年に本塁打王となった山内和弘は、翌1960(昭和35)年には打点王と二冠を獲得し、2年連続本塁打王となった。
 その後、「本塁打が出やすい」と言われた東京球場を本拠地とし、現在でも球団記録として残る各種の本塁打記録が生まれるが、この間、一度も本塁打王を輩出していない。アルトマンも1971(昭和46)年に39本塁打を放ったが、タイトルには届いていない。
 17年ぶりに本塁打王となったのはリー。来日初年度の1977(昭和52)年に二冠を獲得して驚かせた。翌年から川崎球場を本拠地としたが、リーが本塁打王を獲得したのは、この年だけだった。逆に弟のレオンは35本塁打と41本塁打を放ちながら、兄弟でのタイトル獲得はならなかった。
 次に獲得したのは3度の三冠王を獲得した落合博満。1982(昭和57)年に自身初の30本に到達し32本で三冠王を獲得。1985(昭和60)、86年と50本超えで3度の三冠王を獲得した。
 マリーンズとなって以降、30本塁打打者は助っ人がコンスタントに記録しているが、本塁打王は出ていない。 その30本塁打も2005(平成17)年に李スンヨプが記録して以来13年間出ていなかったが、2019(令和元)年にレアードが32本塁打を記録した。
 日本人打者では1995年と98年に初芝が放った25本塁打が最高となる。本塁打王と日本人打者30本以上は落合を最後に36年間輩出していない。

 次にシーズン本塁打数のランキング。 

【シーズン本塁打ベスト10】

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