味は体に影響をあたえるか?
味覚センサーは全身にある
ニューイングランドジャーナル
舌にある味の分布(味覚地図)には間違いがあるのではないか?と言う研究がありました。
味覚地図とは、舌先は甘味、舌の横は酸味、舌先と横の間が塩味、舌根は苦味とされる内容です。
この研究は、1901年ドイツ人、デイビッド・ヘーニッヒによるものと言われています。
また、舌での味蕾の密度により、味の感覚が異なると言うこと自体は研究で否定されています。
とは言え、舌は味覚を敏感に感じる場所であり、他の臓器よりも刺激を脳には届けやすいと言えます。
味覚のセンサーは、胃、小腸、大腸、肝臓、膵臓、腎臓、脳、心臓、肺、目、精巣、甲状腺、尿路、筋肉、脂肪、骨、白血球などの免疫細胞状にも存在します。
味を感じる受容体が、臓器をコントロールする。
甘味やうま味に反応するTAS1R、苦味に反応するTYS2Rと言う受容器があります。これらの受容器が、それぞれの臓器に反応を与えことになります。
例えば、腸の甘味センサーは、血糖値や膨満感などの調整、食欲のコントロールをしたり、苦味や酸味も化学物質を検知し、ホメオスタシスを保つ作用をします、
中医には五味があり、味に機能がある。
五味とは、酸味・甘味・苦味・辛味・鹹味(しお味と言われる)の5つの味です。
酸味は、肝・筋に入り、収める作用があります。
甘味は、脾・肉に入り、緩める作用があります。甘味を取ると落ち着くのと、体重が増える。疲れると甘味を摂りたくなることにつながるかも。
苦味は、心・骨に入り、気を降ろす、体の湿気を取るなどの作用があります。緑茶の苦味と少しの甘味は心の火を抑えて、気持ちを落ち着かせてくれますね。
辛味は、肺・気に入り、散らしたり、潤う作用を持ちます。風邪をひいて、体が冷えるような時に、辛味を摂って少しだけ汗をかかせる事で、風邪を治します。葛根湯でも使われます。他にも、ストレス発散にも使います。
鹹味:腎・血に入り、軟かくする作用を持ちます。生薬の硬いものを柔らかくする時にも、塩水を使ったりします。
表現としてあるのが、キュウリに塩をかけるとよくしみて、シナシナになると言ったところです。
機会があれば、五味について書いていきたいと思います。
現代科学でも、古代の中国医学でも、味が体に作用する事を証明?する話でした。