オリコスLAB

漢方鍼灸あんまの専門家・中医師のイトウです。ブログで掲載したいけど出来ない、他分野の学習記録的なものや、仮説的なものなどを実験的に書いていきます。 毎週、月・木の更新予定です。(今のところ)

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最近の記事

温活をするにあたり、調べごと②〜附記ショウガ

温活してますか? 温活は体温を上げる活動なわけです。 その条件には以下の6点が考えられます。 体から熱を産生する 熱を与える。 保温をする 体温中枢である視床下部のセットポイントを変える 外的ストレスを減らして、血行障害を減らす。 この内、4と5はストレスが視床下部に影響ため、仮説として同意義としてみます。 熱産生の代表は、運動です。 言わずもがなですが、体が温まるほど動く必要があります。寒くてふるえるのも、熱を作るためです。 熱を与えるには、外と内側から熱

    • 温活をするにあたり、調べごと①〜リンゴ

      温活をしようと思った先日、しっかり休もうと思い、noteの更新も無視してまで温活をしてきました。 温活と言っても、温泉に行ったり、スーパー銭湯で岩盤浴に入ったりなどと体の外から温める活動をして来ました。 体温も高くないから、冷たいお酒ばかり飲んでいないで温活を飲食でもして見ようと思い、巷の温活について調べてみました。 結果、運動・タンパク質摂取などの食事・入浴・保温などが中心となる活動でした。 その中でも、食事は「ショウガやシナモンなど取ると良いです」的な話が書かれ

      • 宮本武蔵から姿勢を学ぶ

        noteで思ったよりも姿勢について書いていることから、今回はこじつけて有名な剣術家である宮本武蔵の兵法における姿勢というものをご紹介します。 宮本武蔵自身については割愛しますが、巌流島で佐々木小次郎と戦って、それから姿をくらまし絵の方面においても達者だったと言われています。 著書である『五輪書』でも、多芸に通じていないと兵法は学べないと述べているほどです。専門を極めていくうちに、脱線が非常に大事になっていくということの示唆とも言えます。現代のビジネスパーソンにも通じるとこ

        • ナッツで認知症のリスクが低下する!?

          概要ニューズウィークの記事で紹介がありました。 GERO SCIENCEによると、スペインとポルトガルの研究者たちが、ナッツの摂取が認知症リスクの低減に、強い関連性があることを突き止めました。 成人5万人に対して、最初の評価から7年の追跡調査を受けた40〜70代の結果は以下の通りです。 毎日ナッツを食べた人の認知症発症リスクが12%低い。 1日一握りのナッツでは16%低い。 無塩の方が、有塩よりもリスクは低下しやすい。 これは、観察研究なので原因を突き止める研究で

          志を以て、認知症の予防を図る

          スマホやパソコンをする姿勢が認知症の原因になるそうなイギリス・インペリアルカレッジのソロモン・エイブラハムズ博士の仮説がニュースになっていました。 姿勢の悪さが脳への血流を減少させ、認知機能を低下させるそうです。 スマホやパソコンを使うとき、頭を前に向けた姿勢をすることで、首の動脈が持続的に圧迫されます。 慢性的動脈の径の圧迫による縮小が脳への血流量減少を起こし、認知症の原因となるとのことでした。 アルツハイマー型認知症の原因は?NYUのマウスの使用による実験では、旧来

          志を以て、認知症の予防を図る

          冷たいものを控えた方がいい理由

          結論胃が冷えることで、胃の消化活動が低下して、多岐に渡る病気の引き金になる恐れがあるためです。 深部体温は37℃ほどで、消化酵素が働きやすい環境にあります。 体温よりも温度の低い飲食を摂ると、胃の筋肉として働く消化活動の低下・消化酵素の不活性化・胃酸の排出減少が起こると、胃の問題が出ると言われています。 体温については、下の内容でも触れています 中医学では中国伝統医学の思考の一つ「五行」では、胃は土に属します。胃と表裏関係にある臓器は脾(ひ)と呼ばれるもので、気を運ぶ

          冷たいものを控えた方がいい理由

          体の中心軸はどこにありますか?

          あなたは立っている時、体の中心軸はどこにありますか? ここに体の軸を2本表した図を載せてみました。 本来はA軸の姿勢、つまり頭のてっぺんが内臓の真ん中を貫くイメージか望ましいです。 頭のてっぺんと背骨が一直線になるB軸と思っている人が多くみられます。 その理由として以下の2点の理由が考えられます。 A.猫背を治そうとするため B.背筋を伸ばして姿勢よく見せようとするため 人体の構造 胸骨・肋骨・胸椎で構成する胸郭と、寛骨・仙骨で構成される骨盤。その間に腰椎があ

          体の中心軸はどこにありますか?

          顔色を窺うことの価値とは?

          顔色を見れば、病気がわかるかも。 中国医学には、望診と言う診断方法の中に顔色を窺う方法があります。 そんな方法で本当に病気がわかるのか?の解決の糸口になるかもしれない内容です。 中国医学での顔色中国医学で顔色を見る時は、顔色・位置・色ツヤを主に見ていきます。 顔色  赤青黄黒白の5色があり、本来の顔色である主色が、病気の傾向を表す客色で染まると病気であると判断すると言う内容です。青黒は痛み、黄赤は熱、白は寒(冷え)とされています。 現代中医学では色は以下のような状態

          顔色を窺うことの価値とは?

          秋の味覚「ブドウ」の破壊力たるや

          ブドウは、体の水分とエネルギーを養う、まっすぐど真ん中な食材です。 中国医学では、甘味が体のエネルギーである気を養うとしています。 特に、脾胃と呼ばれる消化の初期段階で働き、気と血を生成するために飲食を分解して他の臓器に成分を渡していきます。 また、体を冷やしも温めもしません。 現代科学的にも栄養が高い食材です。 栄養学的にもブドウと言う名称からもお気付きでしょうが、ブドウ糖が含まれます。果物には果糖だろうと思われますでしょうが、ブドウでは果糖よりブドウ糖の方が多く含まれ

          秋の味覚「ブドウ」の破壊力たるや

          幸せが逃げるのか?

          ため息は、体を調えるために、必要な運動である。むしろ人を幸せに導く方向に行くかもしれない。そんなお話です。 Google検索では、こんな悲しいサジェストが出てきました。 ため息つく人 うざい ため息 幸せ逃げる ため息が出る 病気 ため息(溜め息)は、嘆息(たんそく)や太息(たいそく)とも言われます。 心理学や現代医学では、ため息はストレスを抜くための方法であると言われています。 中国医学では、気滞という気の流れが悪い時に起こる症状の一つと認識されています。

          幸せが逃げるのか?

          正常な骨模型を師とせよ。

          骨のズレが病を起こすよく見られる疾患に、◯十肩(好きな数字を入れてね!)と言う肩関節周囲炎や、股関節痛などがあります。 仮説ではありますが、考えられる発症理由として、◯十肩は、仕事中や寝ている時の姿勢。股関節痛は、普段の姿勢や産後などがあります。 長時間の負担などで、骨の位置が微小にズレることで、脱臼のような関節拘縮が筋肉により起こることで可動域に問題が出ると考えられます。 姿勢を骨から意識すれば、筋疲労は感じにくい骨格と体外の関係は、ハンガーと服と例えてもいいでしょう

          正常な骨模型を師とせよ。

          漢方医学の常識は、現代医学の常識になりうるか?

          あるテレビ番組にて、風邪対策として昭和の常識は令和の非常識!?的な感じで取り上げられていました。 その内容が気になり、中国医学の内容も絡めて内容を進めていきます。 概要と解説昭和で常識だったこと→令和の新常識 ・風邪を引いたらビタミンCを取る。→ビタミンDを取る。 ビタミンDには、細胞の分化を促し、免疫細胞のマクロファージを増やすとされ、腸で働くとされます。 一番簡単なのは、日光浴をすることと言われています。 ・風邪を引いたらお風呂に入ってはダメ→お風呂は熱が無ければ入

          漢方医学の常識は、現代医学の常識になりうるか?

          横隔膜 ハラミ

          シャックリはなぜ起きるのか 今回はシャックリの学習noteです。 現代医学での認識 横隔膜が痙攣をするのに連動し、声帯の筋肉が収縮・狭窄した声帯へ、急激な呼気が流れる時に音が発生するとされています。 原因は多岐に渡り、ストレスや睡眠薬・抗がん剤の副作用、腎臓病や脳腫瘍や脳梗塞などでも見られます。 多く見られるのは、胃が大きくなることや飲酒、刺激物、嚥下などになります。 横隔膜焼肉で言う、ハラミやサガリの部分になるのですが、ハラミとサガリの位置関係は地域により異なるよう

          横隔膜 ハラミ

          牛乳はどんなヤツ?

          牛乳は体に悪いと言う説があるようです。 たまに中国人の患者さんに会うと、「子供に牛乳を飲ませたら体が冷えるから、給食で飲ませないようにさせています。」と話を聞きます。 牛乳を飲むとお腹を壊す自分が、牛乳のデメリット部分だけ掻い摘み、何となく書いてみようと思います。 自分のスタンス ・牛乳を良くも悪くも言うつもりはないです。 ・過ぎたるは及ばざるがごとしと考えています。 なので、ディスるつもりもございませんこと、ご了承ください。 論拠は不明ですが、よく言われる牛乳は体

          牛乳はどんなヤツ?

          味は体に影響をあたえるか?

          味覚センサーは全身にある ニューイングランドジャーナル 舌にある味の分布(味覚地図)には間違いがあるのではないか?と言う研究がありました。 味覚地図とは、舌先は甘味、舌の横は酸味、舌先と横の間が塩味、舌根は苦味とされる内容です。 この研究は、1901年ドイツ人、デイビッド・ヘーニッヒによるものと言われています。 また、舌での味蕾の密度により、味の感覚が異なると言うこと自体は研究で否定されています。 とは言え、舌は味覚を敏感に感じる場所であり、他の臓器よりも刺激を脳には

          味は体に影響をあたえるか?

          夜間の怪我は治りが遅い

          夜間に負った外傷は、日中に怪我するよりも回復が遅い(米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン) 日中の外傷の方が60%ほど夜間よりも回復が早いとされ、概日リズムが関与していると考えられているとのことでした。 実際、イギリス・ウェールズの重傷ヤケドの患者で118人に対する治療記録が、その実証性を物語るとAFP通信の記事では述べられています。 論文によると、pm8〜am8発生の火傷では、95%回復までに平均28日、昼間では17日であることが掲載されています。 日

          夜間の怪我は治りが遅い