秋の味覚「ブドウ」の破壊力たるや
ブドウは、体の水分とエネルギーを養う、まっすぐど真ん中な食材です。
中国医学では、甘味が体のエネルギーである気を養うとしています。
特に、脾胃と呼ばれる消化の初期段階で働き、気と血を生成するために飲食を分解して他の臓器に成分を渡していきます。
また、体を冷やしも温めもしません。
現代科学的にも栄養が高い食材です。
栄養学的にもブドウと言う名称からもお気付きでしょうが、ブドウ糖が含まれます。果物には果糖だろうと思われますでしょうが、ブドウでは果糖よりブドウ糖の方が多く含まれます。
また、干し葡萄は、糖と鉄分の含まれる量が増加することから小児・女性・貧血の人などの良品と言われています。
ブドウの葡萄と言う漢字は、一見ほふく前進の匍匐と見間違えかねません。でも、そんな葡萄の漢字の由来について『本草綱目』では以下のように書いています。
酺とは、人と集まること。陶然とは、酒を飲んで気持ちよくなる状態を表します。訳すれば、葡萄は酒にして楽しんで飲み、気持ちよく酔う事が由来。と言うことです。
そんなブドウでも注意が必要です。
ブドウ糖(グルコース)が含まれる事から、糖尿病や血糖値が高い人には不向きです。
孟詵著作の『食療本草』では、「多食すると、突発的に悶々として目の前が暗くなる。」などと血糖値による影響が書かれています。
体の気血を補う良い食材。葡萄酒にすることで、吸収力がUPします。でも、食べ過ぎには気をつけてね!