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小規模事業でプロジェクトマネージメントを身に着ける方法【重要科目】

イベントづくり先生のオーガナイザーM(@organizermanual)です。

このnoteは、インターネットや趣味の繋がりを活かして自分のイベントを立ち上げたばかりの初心者オーガナイザーさんに向けて、個人主催イベントから起業して10年以上プロイベンターとして活動した私の経験を元に「転ばぬ先の杖」となる知識や情報をご提供しています。

今回から第4部、個人主催のイベントづくりのスキルの中でも最も重要と言っても過言ではない「プロジェクト管理」編に入ります。

用語としては「プロジェクトマネージメント」と呼ばれたり、略して「プロマネ」や「PM」と呼ばれることもあります。

この記事では「プロジェクト管理」が最重要スキルである理由と、多くの人ができていない要因、そして具体的にどんなことをするのかの概要をお伝えします。

ぜひ、最後まで読んで、敏腕オーガナイザーを目指してください。

プロジェクト管理が崩壊している大阪関西万博

プロジェクト管理ができないとどういうことになるのかを知りたければ、大阪関西万博関連のニュースを当たると良いでしょう。

皆さんもご存じの通り、大阪関西万博は数々の問題が日々ニュースとして取り上げられています。

大阪関西万博の課題
・工事計画の遅延
・経費の膨張
・海外パビリオンの縮小や撤退
・チケット売上の低迷
・上がらない認知度

全方位で様々な問題が断続的に起こり続ける状況は、プロジェクト管理に何らかの支障をきたしていると考えるべきです。

この事を通じて、私はだから万博は取りやめるべきとか、万博に関わる人たちが無能であると断じたいわけではありません。万博には日本でも有数の人材が集められ、しかし、彼らをして管理しきれない困難事だと思います。

心配すべきなのは「あなたのプロジェクトでも大阪関西万博と似たようなことは起こっていないか?」ということです。

あなたのイベントに起こりうる課題
・準備が思うように進んでいない
・細々した出費が増えている
・協力者に辞退やドタキャンされた
・来場者が集まらない
・開催が近づいても知名度が上がらない

万博のことを笑えないイベント主催者は少なくありません。

あなたがそうならない為に、ぜひプロジェクト管理の重要性について、改めて心に刻んでおきましょう。

「プロマネ」ができない最大の理由

あなたは「プロジェクト管理」「プロジェクトマネージメント」「プロマネ」「PM」というものを言葉として知っていましたか?もし、知っていたら、それを誰かに説明できますか?

多くの事業でプロジェクト管理が機能しない最も多くの原因は、プロジェクトに関わるほとんどの人が(責任者やリーダーまでも!)、それが何なのかを知らず、また知ろうともしていないことです。

人は知らないことを解決することはできません。

だからまずは「プロジェクト管理とは何なのか?」を理解しましょう。

リーダーの3類型

イベントのオーガナイザーをはじめとしたプロジェクトのリーダーには大雑把に分けて3つのパターンがあります。

つまり…

① ほとんどのことを1人で行う一人親方
② 実務はスタッフに任せられるマネージャー型リーダー
③ 事業の方向性や目標を示し、仲間や資金を集めてくる純粋なリーダー

この中で、プロジェクトマネージメントを自分で行わないリーダーは③だけです(彼は"プロジェクトマネージャー"となる人材を連れて来ます)。

そして、個人主催イベントのリーダーが③であることは稀で、事業に関わる一切合切(雑務まで)引き受けないと、やりたい目標に近づけないのが、小規模事業を行うリーダーの悲しい現実です。

この「事業に関わる一切合切」を切り盛りし、プロジェクトの完成形をリーダーが示した目標に少しでも近づけるのが"プロジェクトマネージャー"という役割であり、ほとんどの駆け出しオーガナイザーが、リーダーという役割の裏側として引き受けざるを得ない仕事です。

リーダーとプロジェクトマネージャーの違い

多くの個人主催イベントで1人が兼ねることになる「リーダー」と「プロジェクトマネージャー」は、本質的に異なるものであり、時々、利害が競合することさえあります。

リーダーは、方向性を示してゴールを設定します。プロジェクトマネージャーは、ゴールから逆算して方向性に沿った計画を立てます。

リーダーは、イベントに必要な人材と資金を用立てます。プロジェクトマネージャーは、用意された人材と資金の適切に振り分けます。

リーダーは、イベントの規模や認知度や売上の目標を定めます。プロジェクトマネージャーは、各種目標が達成できるようにメンバーの仕事を考えたりモチベーションを上げる声掛けをしたりします。

リーダーは、イベントをもっと豪華にしたいと言います。プロジェクトマネージャーは、その意見に対して現状の人材や資金や時間的猶予から現実的な落としどころを提案します。

リーダーは、事業が失敗した時の最終的な責任をとります。プロジェクトマネージャーは、事業が失敗しない為に全力を尽くす責任を負います。

プロジェクト管理がうまく機能しない事業では、リーダーとプロジェクトマネージャーのコミュニケーションがうまくできていないか、両者が混同されて責任や指揮系統が不明瞭になっていることが多いと、私は考えています。

個人主催イベントの場合は、意識していないと後者の問題が多発します。

「PM」が行うべき主要な3つの役割

プロジェクト管理の能力を伸ばすために、あなたが最初にするべきなのは、その作業がプロジェクト管理の1つなのだと認識し、作業同士の関係を体系的に捉えることです。

実は、プロジェクト管理で行うべき個々の作業と言うのは、イベントづくりの過程で、オーガナイザーなら必ず行っています。

ただ、それがプロジェクト管理に繋がっていると意識されていない為に、場当たり的な対応に終始して、準備の遅れや経費の超過といった問題を引き起こす原因になってしまうのです。

私の場合は、プロジェクト管理の業務は次の3つに分けて整理しています。

1:タスク管理

・タスクリストの作成
・タスク優先度の決定

まずはやるべき仕事の管理です。目的を達成する為には、どんな作業が必要なのか。また、それぞれの作業はどのように関連があって、どういう順番で、どんな優先度で行うのが良いかを考えます。

2:リソース管理

・リソースリストの作成
・自分のリソースと仲間のリソースの最適化

2つ目は、限りあるお金と人手をどこにどれだけ割り振るかというリソースの管理です。その中には、リーダーであるあなたが何をするべきなのか(或いは、しないべきなのか)という重要な判断も含まれます。

3:スケジュール管理

・逆算思考による計画立案
・見える化

そして最後に、それらタスクとリソースをいつ投入するのかというスケジュール管理です。スケジュール管理こそ、プロジェクト管理の心臓と言っても良い重要な作業です。そして、多くの初心者オーガナイザーが苦手とする作業です。

まとめ

今回は、「プロジェクト管理」編の導入と言うことで、その重要性や役割、そして具体的にどんなことをする必要があるのかについて紹介しました。

次回からは、最後に紹介した3つの役割を深掘りしながら、具体的にプロジェクト管理を行う際のポイントはスキルアップの方法について具体的に触れていきます。

ぜひ、最後までお付き合いください。

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