いいものをより高く売ろう
この本では売り上げ至上主義がいかに愚かなのか、値下げをすべきなのか、しないべきなのかという内容について書かれている。アパレルの通信販売業を行う俺にとっては非常に興味深い内容だった。
内容自体はシンプルなもので自分に活かせそうだと思った内容としては以下の4点。
①固定費率が高い商品であれば値下げをして流通量を増やし、1単価あたりの固定費を軽減すべき
②値下げをして利益が増えるためには相当な販売数の増加が必要で安易に値下げをして売り上げを増やそうとするのは危険である
③固定費率の高い商品(情報・サービス業など)は値下げ競争になりやすいが、その競争に巻き込まれ自分の労力や時間を安売りしないようにする
④日本人は価格を原価から考えるがアメリカ人は価格を消費者が払える最大の金額から考える、後者を見習うべき
④についての400円の牛丼を食べた後にスタバで600円のフラペチーノを飲むという例は皮肉ながらごく日常的だ。
「良いものを安く売ろう」、「原価率が低いのはよくないことだ」、そんな固定観念を持っていることが多いが、商品を買って顧客が満足してくれる事が一番であり、企業が収益を上げる事によってより商品が良いものとなっていく。利益が最大化するような値付けをするのはビジネスマンとして当然の行動だと改めて認識させられた一冊だった。