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「伯爵と三つの棺」を読んで
ある貴族や商人のわがままのために数奇な運命をたどった三つ子とその関係者の物語。
三つ子と友人である政務書記が、三つ子の運命と事件をつづった小説
三つ子に関する殺人事件が発生する。その犯人は、三つ子のなかにいるのか、外部なのか、そして動機は?という風にミステリー小説ような展開で進行していく。
しかしながら、事件の謎解きがメインではありません。
殺人事件を題材にした 異国の悲しき物語 です。
高貴な家に生まれ育ったおかげで衣食住には困らなかったが、高貴な家に生まれたせいで自由に生きられなかった人々に翻弄された三つ子の物語
風土や文化の細かい設定まで描かれ、異国の雰囲気を深める工夫がされています。
異国情緒の雰囲気のなか、身分に繋がれた悲しい人々の小説に興味がある方は読んでも良いかもしれません。
11/30読了 タイトル:伯爵と三つの棺 作者:潮谷験 出版:講談社