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自分の好きとお客様の好きは違う。

私の仕事のひとつに輸入ワインの一つ一つのテクニカルシート(説明書みたいなもの)を作る。と言うのがあります。輸入業者さんによってこれは作ってたり作ってなかったり・・・私たちの会社のワインの全てにA4一枚のテクニカルシートがあります。基本的にはワイナリーが出してる英語版の説明書きを分かりやすく日本語に訳すだけ。

ワイナリーによってテクニカルシートの個性は全然違います。びっしりレポートがあるもの。毎年同じもの。テクニカルすぎてどう訳したらいいのかわからないもの。スラング多すぎてどう訳したらいいのかわからないもの・・・

作ってて10枚に1枚くらいあるのが、訳しながらその熱意が「私」に伝わりすぎてどうしても飲みたくなって自分でそのワインを買ってしまう事。(給料もらって給料を支給先に使う。小さい経済の回しかたです。)が、問題はそのワインが人気で売れてるわけでもない(T_T) これって私の力不足なんでしょうね。

昨日もありました。

ワシントン州 ワインズオブサブスタンス・Wines of Substance Sauvignon Blanc・Vineyard Collection Sauvignon Blancです。
このワイナリーはカベルネ・ソーヴィニヨンはめちゃめちゃ売れてますが、ソーヴィニヨンブランはさっぱりです。人気があまり出ない理由に普通のカベルネ(赤ワイン)よりもこのソーヴィニヨンブラン(白ワイン)の方が高いのです。普通の人の考えだと逆ですよね。

ソーヴィニヨンブランの方が、使用してるブドウのランクが高いんですけど、ボトルの見た目も同じだしその違いが伝わりにくい。(って私たちが伝えないとダメなんですけど。)

私が飲みたくなったポイント1
ワインメーカーのテイスティングコメントが良い。

私たちが向かっている地、そこは香り高いワイン用ブドウの中心地、エンシェント・レイクス。 石灰岩に支えられたこのワインは、金柑、冬のグレープフルーツ、レモンタイム、火薬、牡蠣の殻、そのすべてが無限大に引き出される。

Charles Smith

(ちなみにエンシャント・レイクスAncient Lakes AVA)というのはブドウ産地の地域の名称です。

私が飲みたくなったポイント2:
クーリー(ミズーラの洪水流がせき止められてできた渓谷)の上にある畑のブドウで造っている!

これが伝えきれていないポイントですね。クーリーの何がすごいんだ??という事。これを説明するにはワシントン州の土壌の歴史から話始めないといけないのです。すごーーく面白い話(私的に)ですのでまた改めてここに書きたいと思います。

クーリーCouleeって何?というのはこの動画が分かりやすいです。(英語ですけど)

私はこのニック先生の動画が大好きです。

今日の晩酌はこのワインに決定です。
サブスタンス・ヴィンヤード コレクション ソーヴィニヨン ブラン 2017


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