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遅起きと父と鰻の日曜日

愛知県に弾丸帰省して2日目。あんまり帰省って感覚はなくて、ふらっと家族に会いにきては一緒に適当に過ごしてまた関東に戻ってゆく。

父に鰻を食べに出かけようと誘われた。帰省するたびに二人で飲みにでかけたり、食事に行ったりする。この歳で珍しいね、なんて言われるが、私に取っては日常の一部。

その日は駐車場が満車で、少し待ってから店に入った。今日は珍しく妹と3人の食事。

私と父の会話は、「これからの生き方」「旅の話」。この二つをお腹いっぱいになるまで話し込む。

ふと、この居心地の良さの理由が気になった。
「なんで私とお父さんは、よく二人で話すんだろうね、家族だからだけど、それだけじゃないよね」

「否定しないからだよ、お互いがお互いの道を覗くのが楽しいんだ」

ああ、そういうことかと思った。父は本当に時々叱る。アドバイスもくれる。でも一番は、どんな時も楽しそうに、いいね、分かるよ、素敵だねって聞いてくれるから心地いいんだろうなと思った。この人はどんな言葉もきちんと、丁寧に受け止める、それが才能なんだろうなと。

日常の、過ぎてしまう一瞬を大切にしたいものだよね。幸せはきっと調べるものでもつくることでもなく、向き合い気づくもの、そして心に残すものなのだろう。

妹が珍しく、父に色々な話をする姿を見てまた頑張ろう、そんな風に思えた私、そしてきっと父でした。

鰻、美味しかった〜。

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