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家計の救世主ちくわの切り方を変えて3品作りました。

同僚との会話でどちらからともなくボヤく。
「物が高くなって、小さくなって、量が減った」
日本中が感じているに違いない。食べ盛りがいる家庭はやりくりがさらに大変だろう。

手が出ないものがジワジワ増えて、抜群の安定感を誇る主食の米でさえ地域によっては店頭から消える事態が続き、気づけば値段が上がって「こんなに高かった?」と哀れを感じた。

前出の彼女は希望を捨てずに歯切れよく二度言った。「ちくわよ、ちくわ!」

なるほど。わたしは深くうなづいた。ちくわがスーパーの店頭から消えたりはしない。売値が急激に上がったりもしない。

今までちくわで主菜を作ることはなかったけれど、あれば便利でそのままでも加熱調理をしてもOKだし邪魔にならない。弾力があって友好的かつ謙虚と影武者っぷりを併せもつ庶民の味方だ。

それなのに今までちくわへの感謝が薄過ぎた。ちくわの穴を覗いて向こう側の景色を見たことがないし、木管楽器を演奏するように息を吹き込んでもいない。何もわかっていない。

冷蔵庫には、ちくわが6本ある。ここはひとつ、切り方を変えて今後も友好関係を築けるように歩み寄ってみる。



各2本ずつ切り方を変えます。


左の切り方は「輪切り」か「小口切り」か。そもそもちくわの姿形は輪っかである。調べる気力はなくて今日は「ちくわ切り」と勝手に名付ける。

中央は斜め切り、右は縦に1本包丁を入れて開いた。くるんと巻かないようになるべく平らに調理したいので、いかを焼く時のように包丁で切り込みを入れたい。さて外側だったか、内側だったか。調べる気力はなくて今日は「外側」をクロスに入れた。開きだ。結果はすぐに出るだろう。


3品cooking

■ちくわ(ちくわ切り)ときゅうりのゆずぽん酢和え

ちくわのちくわ切り、きゅうり塩もみ
発酵しょうが、ゆずぽん酢
発酵しょうがを開けました。マイルドな風味が漂って幸せ
再掲:12/14に仕込んだ「ゆずぽん酢」
昆布風味が出てあっさりさわやか


たまたま手作り調味料系が冷蔵庫にあったので合わせてみた。噛みしめるときゅうりのシャキシャキの間から、ちくわ切りのちくわが薄い弾力で現れる。ちくわ切りはよく見るとなんだか怖い。輪っかではなく半月切りにすればよかった。


■ちくわ(斜め切り)とブロッコリーのカレー麹炒め

小さじ1のカレー麹で味つけ


オリーブ油で炒める。カレー麹を加えて炒め合わせると、ちくわ斜め切りの穴のいくつかにカレー麹が入っていく。そのものを食べるとかなりしょっぱい上にスパイシーだから、穴に潜り込んだ部分は箸でつまんで振り落とす。ふぅ、ひと手間だ。

文句をいいながら完成。ブロッコリーと麹は大変相性がよくて(わたし調べ)、納豆麹は抜群、ケチャップ麹で安定、そしてカレー麹ではファンキーになる。そこへちくわ(斜め切り)がボリューム感を携えてやってきた。三者が手をつながないわけがない。


■ちくわ(開き)の蒲焼風
これだけ1枚も画像がない。お箸でちくわの「くるん」を阻止していたから。甘辛たれでジュッと焼きつけたかったけれど、塩分行き過ぎ!と天の声が聞こえてビビりにビビり、色白仕上げになって残念。ごまかすために「あおさ」を振って化粧を施し、玉ねぎを枕に寝てもらった。

ワンプレートでご対面


家族とランチでちくわプレートを食べた。
1つ質問した。
「ちくわ3種 見た目で食べたいランキング」

1位 蒲焼風
2位 ブロッコリーのカレー麹炒め
3位 きゅうりのゆずぽん酢和え

結果は2人とも一致した。
理由は特にいわなかったけど、推察するに見た目のボリュームではなかろうか。食べたい本能=見た目の迫力、お皿の上でもルッキズム。


これからも我が家の救世主でいてください。


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