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「昭和の鮭」? 欲しているもの、適切なものが来るとは限らない!?
ついつい、謎めいた題をつけてしまいましたが・・・読んでいただければ分かります(画像が鮭でなくてすみません・・・)。うちの冷蔵庫に、ありがちなのですが賞味期限をだいぶ過ぎたウスターソースがありました。それを見つけたうちの子は、もう古いから使わない方がいい、と言うのです。私は大丈夫かと思ったのですが・・・アメリカのSNSの投稿で、ウスターソースなんて減りが遅いので一生に一度買えばいい、なんてのを以前見たりしましたが、実際どれくらい保つのでしょうか。
やはりSNSの投稿で、知人の知人のお母さん(今はおばあさんと言える年齢)が、昭和にもらった鮭をずっと冷凍庫に入れっぱなしにしているのだそうです。もはや食べられる食べられないの域を超えている気がします。ある世代の方にあるように、食べ物だから捨てられないということでしょうか? おそらくもらいもので、どうしたらいいか分からないままそのままになってしまったのではないかと思われ、このような経験は誰でも大なり小なりあるのでは、と思います。
さて、ウスターソースや鮭の話をしたかった訳ではなく、「もらいもの」にはいろいろある、という話の前段でした。ことに仕事においては、「こう」と狙ったものばかりでなく変化球がやってくることも多いと言えます。合わないから、とかうちではそれはやっていません、などと断るのも手ですが、私的には来たものはとりあえずやってみる、という傾向があります。
それと言うのも、ことにカウンセリング(心理療法)においては、会って話していってみないと分からない、ということがあるからです。ことに日本では専門性をそんなに絞った臨床は行われていない、ということもあり、なかなかうちはこれが専門だから、それならこちらへ、と他へ紹介することも難しい状況です(紹介、つまりリファー自体は、より良いケアを受けられるようにという配慮で業界の慣習でもあるのですが、こと日本人は紹介されることを「たらい回し」のように感じ、嫌う傾向もあります)。また、本人が「○○」と自己診断的なことをしていても、それが正確であるとも限りません。
これに対してアメリカでは専門性は確立されていて、自分が教育・研修を受けた専門分野でなければ臨床をしてはならない、というくらいに厳しいです(実際にはオーバーラップもあったりで、そこまで厳格に分けられない場合もあるかと思いますが・・・)。
うちで言えばカウンセリング・心理療法「以外」の仕事はもっと読みにくくもあります。研修その他の仕事ですが、相手は心理というものをふわっと捉えていて、だいたいにおいて過大な期待をしてきていると感じるため(ふだん一人の人に毎週会って年単位で変わっていくような仕事をしているときに、たかが数時間や1日の研修で「効果を期待したい」と言われれば、正直「過大な期待」と思わない訳はないでしょう)、どこまで何を言えばいいのか?という風になってしまいます。
このような仕事に取り組んでみると、できないことはないのだけれどどうもどの程度絞り込んでいいのか分からない、という感じになります。ふだん、まず相手とコミュニケーションして、それに合わせて引き出しからなにか引っ張ってくるという順序で仕事をしているのですが、その逆で、まず引き出しやその中身を並べておいてからコミュニケーションをする(実際のプレゼン)というのが研修周りの仕事なのかと、敢えて言えばそういう感じになるのかと思います。
専門的に言えば、研修は通常、一般の労働者などがメンタルの「問題」と言えるようなものを生じさせないために予防をする「一次予防」と呼ばれる段階のもので、一方心理療法・カウンセリングは通常すでに主観的になにかの「問題」を感じている人がそれ以上悪くならないよう(たとえば入院する、といった事態のような)に行う「二次予防」であると言われています。たまに、ほぼ一時予防的レベルで来られる人もいますし、また「三次予防」的な人(入院歴があり、そのレベルに戻らないようケアする)も少ないですがいないことはないのですが。
もちろん仕事であれば、もっと絞り込んだマーケティングをするなど方策がない訳ではありません。断ってもあまり問題がない状況もあるでしょう。せめて長期保存の冷凍鮭のようなものは作らず、やってきたらそれなりにタックルしつつ解凍しつつ、消化して栄養にしていけたらと思っています。
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