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「調子」について

「調子」という言葉は非常に便利であるが、
その定義は曖昧だなと感じている。

辞書で「調子」という言葉をひくと、7つほど説明されている。

言葉の定義

1 音の高低の具合。また、音の速さの具合。リズム。拍子。
2 言葉の表現の具合。音声の強弱や、文章などの言い回し。口調。語調。
3 動作や進行の勢い。
4 活動するものの状態・具合。
5 音楽で、主音の高さによって決まる音階の種類。雅楽の壱越 (いちこつ) 調・盤渉 (ばんしき) 調など。
6 弦楽器の調弦法。箏 (そう) の平調子、三味線の本調子など。
7 雅楽で、舞楽の一種の前奏曲。各楽器が順次演奏に加わり、同一旋律を追いかけて奏する。

「コトバンク」https://kotobank.jp/word/調子-97848

→どうやら音楽や言葉の具合を表す言葉のようだ。3,4番目の意味は、原義が社会生活に派生して一般的に使用されるようになったのだろうか。
 ※「具合」という言葉の定義は省略します。気になる方はご自身でお調べください。

調べ

そうそう、「調べ(しらべ)」と言ったりもする。
俳句や箏の先生が、「調べが良い」と言うと、それは音や言葉のつながり、流れなどが評価されているということである。

では、何をもって「調べが良い」のか?
先生の完全なる主観か?そうではない。

俳句なら俳句の、短歌なら短歌の、歌なら歌の、
【基本的な型(かた)】がある。
5•7•5などの七五調や4/4といった拍子、ト長調といった調性など一定の型を共通して使用している。
この型の中で上手く進んでいると、
「その調子で!」
この型から外れると、「型破りだ!」
「調子に乗ってる」
「調子が悪い•調子はずれだ」
などと言う。

つまり、現代においても調子という言葉を多用しているが、その言葉の根底にはその人の、その分野の、その価値観の「型」が存在しているのではないか。

なるほど、この根底にある型を知らなければ、
調子という言葉を定義できない
のか。
人は居心地の良いと感じる型を基準にその具合を観察し、調子という言葉で表現したのだろうか。


と、ここまで色々と書いてみたものの、
私は言語学者でもなんでもない。
まさに調子が良いに過ぎない文章である。

おわり

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