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ゼリーポンチ│京都、炭酸のある風景
緑のジンジャーエール。
レトロなゼリーポンチ。
あまり炭酸が得意ではないのに、なぜか京都の旅の思い出には炭酸がいました。
どうやら旅に出るとチャレンジしたくなるみたいです。炭酸の記憶は少ないけれど、ふりかえってみるとさわやかな気持ちになるから不思議。
キラキラだけではない、なにか引っかかるような思い出のほうが心に残るのかもしれません。
あざやかな新緑、甘くないジンジャーエール
初夏に日帰りで京都を旅したときのこと。歩き疲れて入店したカフェは雰囲気が良さそうで、緑と木のバランスが素敵だと思いました。
ランチに注文したのはキーマカレーとジンジャーエール。普段だったらコーヒーとか紅茶とかを選ぶところです。というか、そのときまで飲食店で炭酸を注文したことは皆無でした。
暑さと疲れで血迷っていたのか、旅の魔力だったのか。あっ、どうしても『六曜社』に行きたくて、コーヒーは残しておきたかったんでした。
座って休んでいると、あざやかな新緑が目に入って、少しずつ癒されていました。
WILKINSONのグリーンと、ごはんの黄色、キーマの茶色。テーブルに並んだ様子はカフェの雰囲気にピッタリで。
濃い緑色の瓶というのは私の日常には無く、新鮮な感じがしてワクワクしました。色合わせも綺麗で、いい注文ができた〜と満足していたんです。
いざ飲んでみると、初WILKINSONは辛かった。そして、キーマカレーは更に辛かった。辛い✕辛いで、ごはんとサラダと水しか逃げ場がありませんでした。
色んな状況が重ならなければ、この選択はしなかったと思います。でも、いい記念になりました。
三月の喫茶ソワレで
冬と春の境に旅した京都。帰る間際に『喫茶ソワレ』で、お茶することになりました。
入口では記念撮影して。なんにも悩まず看板メニューを注文しました。
白いレース模様のテーブルクロス。そこにゼリーポンチが置かれると、一気にレトロ!
赤や緑、青、紫のゼリー。
キウイ、チェリー、レモン。
銀のプレート。
食べながら、実は炭酸が苦手だと告白。
他のにすればよかったのに〜と言われました。
せっかく喫茶ソワレに行くなら、実物を見てみたかったんですよね。
はじめは、すごい色だと思いました。なんとも言えない色合い。でも、机に4つ並んだ姿は可愛かった。外は冷えたけれど頼んで良かった〜と。
卒業旅行に京都を選んだのは正解だったと今でも思っています。
ひそかな楽しみを積み重ねていく
食いしん坊なので食べたものは忘れません。
旅のあとの楽しみとして、なにか暮らしにつなげたいと思っているんです。
カレーに炭酸という組み合わせを選ぶようになったのは旅のおかげ。
炭酸にゼリーという組み合わせを知ったのも旅のおかげ。
旅に出ると自分の食が一気に広がります。
思い出を少しずつ自分の好みに寄せていって落ち着くこともあります。そうすることで、思い出ごと、風景ごと覚えている。
たとえば、自分の好きな色のゼリーと炭酸。
喫茶ソワレのように何色も作るのは大変なので、好きな色のゼリーを作りました。水色と紫色。炭酸を注ぐとゼリーが浮きました。ミントの緑が加わると、より涼やかな色合いになります。
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やっぱりキウイを添えようと思いました。
器をグラスからカップにして、同じ水色と紫色のゼリーでもガラリと印象が変わります。ゴールドキウイを切ってみると、なぜか白っぽくて白桃みたいでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1724679278858-VSx4tm8xoN.jpg?width=1200)
好きな色の世界になりました。
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あまり得意ではない炭酸だけれど、みんなと一緒に旅の思い出を残すことができました。
旅で出会った風景、美味しさ、感傷を自分の暮らしに落とし込む楽しさ。そういう時間を幸せだと思う心を、忘れずに持っていたいと。
ふたつの京都旅の思い出に共通していたのは、さわやかな風景。十年以上も前の記憶をさわやかに思い出すことができたのは、そこに炭酸があったからなのかもしれません。